保育園から「図書館ありがとう!」
法律で公立図書館は無料と決まっているらしい。
私の住んでいる自治体では、住民は「個人カード」を作ることで、2週間6冊借りられる。
在住以外にも在勤・在学の人もカードを作れる。
産まれたばかりの0歳の赤ちゃんもカードを作れる。
そして、
「団体登録」をすると、メンバー数×6冊を3か月間借りられる。
保育園に限らず、拠点を持たない子育てサークルなどの任意団体でも可能。
毎日の読み聞かせの絵本、紙芝居に加えて、保育に役立つおもちゃの本や保育の質向上を目指して研修になるような本も借りている。
3か月借りられると、多くの職員が目を通すことができる。
これだけでも十分ありがたい。
でも、団体登録のメリットはもう1つある。
年に1回ある本の譲渡会に参加できる!!!
図書館で役目を終えた本をいただくことができるのだ。
主に絵本、紙芝居をいただいているが、知識コーナーから図鑑などもいただく。
物語コーナーは主に小学生向けの童話などが置いてあって、放課後デイサービスや学童の人達はそっちでお目当ての本を探していた。
普段、図書館で借りた本は、きれいな状態で返さなければならないので、子どもたちが自由に手に取れる場所には置いていない。
目の行き届く人数の夕方遅くや土曜日などには手に取れるようにするが、基本は読み聞かせの時に使っている。
でも、
本当はいろいろな本を手に取れるところにもっと置きたいと思っている。
その思いを叶えてくれるのが、譲渡会でもらってきた本だ。
「てぶくろ」や「11ぴきのねこ」のような定番の本は大事に読んでいても、少しずつくたびれて修理のテープ跡が多くなっていく。
譲渡会の本もある程度はお疲れだけど、まだまだ活躍してくれる。
「大阪の電車・新幹線」「和の行事えほん」「ぎょうれつ」のように、読み聞かせよりもじっくり見ることが向いている本もある。
だけど、保育園の限られた予算ではなかなか購入に至らないことが多い。
以前は「バムとケロ」のシリーズをいただいたことがある。
子どもとじっくり見るたびに新発見のある私の好きな絵本。
この本のように細かい絵やサブストーリー(伏線)を追っていきたい絵本がリサイクルでもらえると、子どもが手に取って見られるようにできる。
この仕組み、本当にすばらしいと思う。
譲渡会のその場でも感謝の気持ちを伝えてきているけれど、ここでもう一度、関係者各位へお伝えしたい。
「ありがとうございます!!」
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なぜ、この記事を書こうかと思ったかと言うと、
以前、違う都道府県のとある自治体の方に譲渡会のことを話したらとてもびっくりしていたことがきっかけ。
その自治体では「平等」という観点から、不要図書の譲渡会は開かれないそう。
どこの自治体でも当たり前にしているわけではないらしい。
このご時世なので、今は児童向け図書で団体登録者のみでの譲渡会しか行われていないけど、以前は一般図書も含めて、個人利用者にも譲渡会が行われていた。
今では考えられないけれど、早朝から行列ができ、たくさんの親子連れでにぎわっていた。
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図書館に行くと子どもたちが絵本を選んでいる姿に会う。
「ひとり6冊だから、そんなに借りられないよ」という親子のやりとりを何度も目にしてきた。
子どもの目線からしたら図書館の本って無数にあるように感じるのだと思う。
6冊に絞るって難しいよね、と心の中でそっと声をかける。
時折、園の連絡帳にも「日曜日は図書館に行ってきました」という記述があり、図書館に来ている親子と園児を重ねてみたりもする。
みなさんの自治体は譲渡会、ありますか??
おしまい