星空旅行代理店に連れられて行くひとりの時間
今日は恵文社一乗寺店でやっている『星空旅行代理店』の展示会に行ってきた。
このお店は鉱物のアクセサリーや原石、化石の販売をされている。
星空旅行代理店さんを知ったのは二年前。
今日と同じく恵文社での展示会でだった。
その日もいつも通り店内を散々うろつき、購入した沢山の本を抱えていた。
満足して帰ろうとしたその時、cottage(展示や販売、カフェなどが行われるイベントスペース)の入り口に「鉱物」の二文字が見えた。
「鉱物!」と小さく叫んだ。石が好きなのだ。
パワーストーンやなんかのスピリチュアルなことは知らないし興味もない。ただその自然が作り出した見飽きることのない形が好きでたまらないのだ。
吸い込まれるように入ったそこには、鉱物のアクセサリーや化石だけでなく恐竜の牙まで並んでいた。店主はお店の雰囲気にぴったりの、黒が似合う一見クールなでも笑うと華やかで気さくな女性だった。
薄暗く静かな空間と天然石と化石、雰囲気のある店主。
その組み合わせはまさに小川洋子の世界で、今度は小川洋子!と小さく叫んだ。(小川洋子を心から愛している。)
それがこのお店との出会いだった。
ちなみにその後彼女も小川洋子が好きだとわかり、もう様々な「好き」の感情が混ざった「めっちゃ好き!」が炸裂した。
それ以降、店のオンラインサイトを見てはうっとりし、衝動買いして届いた石を見てまたうっとりして過ごした。
そして今日は二年ぶりの展示会。
やっぱり手に取って見ることでしか分からないものがある。
どれも光にかざすたびにため息をついてしまう美しさで、迷いながら店内を何周もうろついた。店主から石について色々教えてもらうたび、ときめき&興奮で叫んだ。(不審者)
結局、原石二つ、アンモナイトの化石一つ、鉱物のピアス一つに決めた。
もちろん帰りに書店も覗いたが、手提げ袋の中に石や化石が入っていると思うと、興奮と謎の動悸で恵文社の本棚も今日ばかりは輝きを喪失。
そわそわと落ち着かないので、目当ての一冊だけ買ってそそくさと帰宅した。
今私の机の上に、手のひらに乗るほどの小さな原石と化石がある。
明かりにかざしてくるくる回してみる。
その形と煌めきは複雑で、いつまでも眺めていられる。
遠い地で採掘された石や大昔の化石が私の手のひらにあるなんて変な感じだ。
これがロマンってやつなのか…!
ロマンがなんだかは分からないが、また一つひとりの世界に浸れるものが増えて嬉しく思う。
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