嫌なことを言われても、あなたはもう傷つかない
あなたは、近親者や友人、あるいは親しくない人から、ひどく傷つくことを言われた経験はないでしょうか。
数年経っても忘れられず、ある意味自分を変えてしまった、自分を損なってしまったと思うほど強い影響を与えた言葉を。
先月、醜形恐怖症の女性についての動画をYouTubeで見ました。彼女は、中学生の頃に男子同級生に言われた言葉をきっかけに、自分の容姿がひどく気になり心の病を抱えるようになったそうでした。
時を同じくして、小説家としてデビューした方のインタビューをnoteで読みました。彼は漫画家になるという夢を持っていたのに、友達に言われた言葉で漫画を描くのをやめてしまったそうです。
どちらについても、ひどく心に引っかかりました。
相手をひどく傷つける言葉を言った側は、おそらく深く考えずに軽い気持ちで言ったし、そんな言葉を言ったこともさっぱり覚えていないでしょう。
なのに、言われた側はここまで心に傷を負い、人生を歪められている。何年も経っているのに、忘れていない。
どうしてこんなことが起こるんだろう。こういう苦しみをなくしたい。
もちろん、「人を傷つけるようなことを言わないようにしよう」というのは簡単です。
でも、そんな綺麗事が守られるほど、世の中は甘くない。
悶々と考えていた私が、偶然手にした本にその答えが書いてありました。
ドン・ミゲル・ルイス『四つの約束』松永太郎(訳)
私の好みよりもややスピリチュアル色が強いこの本に出会ったのは10年以上前でしょうか。
当時、人のお勧めで読んでみて、その時はあまりピンと来なかったけれど、久しぶりに読み直していたら、今回はズバーン!!と豪速球で入ってくる言葉があったのです。
この本では、私たちが幸せに生きるために、守るべき四つの約束が紹介されています。
正しい言葉を使うこと(Be Impeccable With Your Word)
なにごとも個人的に受け取らないこと(Don't Take Anything Personally)
思いこみをしないこと(Don't Make Assumptions)
つねにベストを尽くすこと(Always Do Your Best)
上であげた二つの例(醜形恐怖症と、漫画家の夢を諦めた例)のような状況について、どうすればいいのか考え込んでいた私の心に飛び込んできたのは、2つ目の約束である「なにごとも個人的に受け取らないこと」です。
(ここで言う黒魔術師とは、比喩です。)
これ、できるようになったら強くないですか?
例えば、誰かに嫌なことを言われたとする。嫌なことをされたとする。
あなたは心の中で、「私は、受け取らない」と自分に表明するだけでいいのです。
もちろん、すぐにできるようになるとは思いません。
もしかしたら、心が優しく柔らかで純粋な人は、簡単ではないと感じるかもしれません。
また、自分を否定しがちな人、自分にもともと自信がない人にも難しい気もします。
普段から、自分を大事にすること。
毎日自分にかける言葉を愛に満ちたものにすること。
自分を否定する言葉を、うっかり自分にかけてしまうことはないですか?
鏡を見て、「太ってるなぁ」とか「顔のここが嫌だなぁ」とか。
最愛の自分に、そんなこと絶対言わないであげてください。
もし言っちゃったら、すぐに取り消して、まずは自分を肯定し直してみてください。
「太ってるなぁ…
あっ!でもムチムチ加減がすごく可愛いし、大好き自分最高!」
「顔のここが嫌だなぁ…
あっ!でもにっこり笑うとすごく可愛いし、大好き自分最高!」
えっ?バカっぽいですか?でもやってみて欲しい。
うっかり自分を否定する言葉が頭に浮かんだたら、自動的に即座に肯定する言葉を自分にかけ直す。
そうやってでも、自分にかけた呪いは解いていくしかない。
これを日々やっていたら、嫌な言葉なんてかけられた日には
「えっ何言ってるの?私は最高ですけど?(ニッコリ)」くらいにメンタルが強くなれるかもしれない。
褒め言葉を人にかけられることを渇望することもなくなるでしょう。
だって、すでに自分が自分自身を心底肯定しているのだから。認めているのだから。
それに、自分を大事にして、自分に愛に満ちた言葉をかけている人は、
人のことも否定しないと思うんです。そういう否定的な言葉が出てこない。思いつかない。
ということは、人に対して否定的なことを言いがちな人は、もしかしたら自分を肯定しきれていない、無意識に自分を否定しがちな人なのかもしれませんね。
未完成な自分、いろいろ不十分だと感じる自分。
そのままの自分を、条件を付すことなくまず自分が愛すること。大切にすること。
誰かに愛されるのを待つのではなく。
そこから、始まるのでしょう。
そのためにできることが、他の三つの約束の部分にも書かれています。
もしこの記事だけでできそうなら嬉しいけど、もっと詳しく、自分の心を守るすべを知りたい、と思う方はこの本を手に取って読んでみて下さいね。
最後まで読んでくれて、ありがとう。