絆創膏一枚。
私は家の中でも外でも暴力を受けていたんだと気付いた。
出勤できる状態じゃなくなってしまったことは、支援員さんに報告する。
安全な場所なんてなかった…
そもそも『家』がなかったんだ。
昨日、泣きながらふと出てきた言葉。
『私…大怪我したまま治療をせずに走ってきたようなものなんですね』
支援員さんが
『〇〇さんは絆創膏一枚で走ってきたんですよ』
もう戦えない。
休みたい。
できれば手当もしたい。
自分はある程度『戦い抜いてきた』つもりだったけれど、まだまだ序盤だったのか。
序盤というか、敵の数を見誤っていた。
私に大怪我を負わせたのは身内だけじゃなかったんだな。
そりゃ、実家から逃げても恐怖が身体中にまとわりついて身体が強張っちゃうよね。
もう、
もう無理しないで…
身体中にサポーター着けて、
薬飲んで、注射打ち込んで、
必死に生きてきたの、私が知ってるから。
睡眠導入剤も効かず、
ろくに眠ることもなく仕事に向かっていたのも知ってるから。
自分で言っておかしいかな。
はじめて自分を不憫に思った…
掘り起こしたくない記憶の中に、
『恐怖の核』が潜んでいる。
自分の声で語られる自分の過去は、新聞記事じゃないかと思うくらい酷い。
私も涙が止まらないし、カウンセラーも涙を必死に堪えながら治療に向き合ってくれる。
だからこそずっと記憶の底に押し込めていた。
私は生まれた家庭に自分の生きづらさの原因があるとわかっていた。
だが、原因はそれだけではなかったのだ。
梅を見ようか。
悲しい。
痛い。
酷い。
たくさん泣いて。
梅を見ようか。
まだ、絶望はしない。
いや、絶望しても好転しないことを私は知っている。
そこは年の功(笑)。
ベテラン舐めんなよ。
梅を見ようか。