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読書記録:「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本

あまりにも日常の情報量が多くて疲れてしまう
普通の生活が辛い
人と一緒にいることで体力が削られる
音や光に敏感

当てはまる項目がいくつかあって、自分を知るために読んでみた。
短時間でサクッと読めたので、日常に疲れすぎている人にお勧めしたい。
やっぱり英語より日本語の方が読むの速いよな、うん。

「あ、わかる」「そうだね」って思った部分を記録しておく。

・人と一緒に穏かな時間を過ごしたい、もっと仲良くなりたいと思う一方で、長時間誰かと一緒の空間にいると疲れてしまい、みんなのいる場所から離れて一人になりたいと思う
・ストレスを感じるのがつらくて、感じないように感覚を麻痺させている/集団の中では心のシャッターを降ろしている
・感覚を麻痺させるということは、「嫌なものや痛いものは感じにくくなるけれど、同時に、生きていく上での喜びやときめきも感じづらくなってしまう」こと
・長いあいだ感覚を閉ざし続けると、「自分がどうしたいのかわからない」「楽しいって、どういう状態のことだっけ?」など、自分にとっての幸せがわからなくなる

その通りだ。
私は多分、感覚を閉ざし続けた結果、自分の感覚に、鈍感になってしまったダメなパターン。
「気にしすぎ」とか「考えすぎ」とか何度も言われてきたけれど、気にしないことも考えないこともできない。
それが苦しくて、見ないことにした。
私はおそらく視覚刺激に敏感な「繊細さん」だったのだと思う。
ひたすら見ないようにして、いつの間にか見てもわからないレベルに鈍感になった。
人の顔なんて見てしまったら最後、いろんな情報で溢れていてパンクしてしまうから、いつの頃からか、意図的に認知するのをやめた。
その結果、今の私は人の顔をうまく認識できない。
覚えられないし、想起することもできない。
夢の中に出てくる人も首から上は曖昧だ。

「感情」そのものにも鈍感なので、他人の感情が読み取れたとしても、なぜそんな感情が生じるのかを理解できないし、ただの無神経野郎である。
だからその部分では、私は「繊細さん」ではなく「非・繊細さん」未満の「鈍感さん」だ。

・まわりの人と心の深さが違う
・世の中には、物事を深く考えることがそもそも「ない」人、相手の話を深く受け取る感覚がそもそも「ない」人がいる
・体の疲れにせよ、嬉しい、悲しいといった感情にせよ、感じる強度が全く違う

これは本当に、少し前の私にとって不思議だった。
今もちょっと不思議に思ってしまう。
なんでもっと深く考えないのって。
考えないってどうやるの??
心の深さというと、私にとってはしっくりくるけれど、「非・繊細さん」(この表現もどうなのだろう…)の「心が浅い」みたいで、人によっては嫌な表現かもしれない。

ちょっと違うのかもしれないのだけれど、最近感覚の違いで衝撃だったのは(Twitterだったかで見た)、【「死にたい」と思ったことがない人がいる】という発言。
意味が分からなかった。
そんな人間いるの?と思ったら、そういう人からすると、【「死にたい」と思う理由がわからない、人生は楽しい】となるらしい。
吃驚だ。私にとってこんなに身近な「死」を意識しない生き方があるなんて!

・自分の中に、自分の居場所を作ること。自分の見方でいること

これは今一番の課題だ。
自己否定の習慣がついてしまっている私の思考回路は、なかなか自分の努力を認めない。
まだ頑張れるのに、何でここまでしかできないのって、自分を過信している部分も少なからずある。
今日はこれを頑張ったよ!これができた!っていう記録のつもりで書いている3行日記も、だんだんできなかったことで埋め尽くされていってしまう。

・一つひとつの仕事に集中して丁寧に仕上げるのが得意
・マルチタスクは、広く浅く全体を眺め、意識を向ける対象をぱっぱと切り替えて仕事をするスタイル。繊細さんの得意な仕事スタイルとは真逆
・優先順位をつけようとしてますます混乱する

マルチタスクは本当に難しい。
集中してはいけないって言い聞かせて、注意力散漫な人物のふりをすると、うまくいく時がある。たまにだけれど。
一つひとつこなせばいいんだ、ゆっくり優先順位の高いものからやろうなんてのは、さらに混乱するだけなんだ。
「優先順位づけそのものがさらなる「仕事」になってしまう(本文より)」

・自分が好きじゃないもの、納得行かない商品を売らないといけないのは苦しい
・心の中の小さな違和感を「まあいっか」と流したり、なぁなぁにしたりすることができない/「この商品、あってもなくてもいいよな」と思っていると、売るたびに嘘をついているような気がしてストレスが溜まる

その通りだ!!
私がウェブライティングをしていて、文字を書くのは好きだけれど少しずつストレスになってしまう部分。
「社会に求めらているのはこういうものなのだから」と無理矢理納得させる言葉を繰り返すけれど、やっぱりもう少し内容のある、エビデンスが明確なものを書きたいなと思ってしまう。

・なぜその手順なのか、どう動くと効率がいいのかなど、相手の動作の意味や背景までなんとなく感じとるからこそ、上手に真似できるようになる
・興味を持ったら一直線
・自分の納得と、相手に誠実であること
・問題があるところは、なんだか『でっぱってる感じ』がする

思えば、バイトの仕事内容など、他人の仕事を見て学ぶ方が、あれこれ教えられるよりもずっと習得が早い。
「この仕事はこういう理由でこのやり方をしているのだな」という、自分の中で納得できる論理づけをすることが一番の近道。
ただ動作を箇条書き的に指示されるより、理由があるほうが覚えやすい。
この部分は、海外で働いている今の方が、バイト先の人も教えてくれる。
「これはこうじゃなくて、こうして」っていう訂正だけでなく、「こうした方がこういう部分で効率が良くなるからこうして」って理由を言ってくれる。
何も言われなくても、なんとなく理由を察することはあるけれど、飲食店は客としても経験値低めなので、多分ウェイトレスとしては「鈍感さん」だ。

自分が納得できているものを提供することが、私にとっては「誠実さ」かなと感じる。
言葉もそうで、例えば、私はあまり「ありがとう」を多用するのが好きではないのだけれど、これは、「ありがとう」の重みが感じられなくなることが自分にとって違和感だから。
気軽に「ありがとう」って言われると、「いや思ってないでしょ、形式的なものでしょ」って思ってしまう。
だから、言葉は本当に必要な場面で使いたい。

ちょっとした違和感、何かがおかしい。それを『でっぱってる感じ』と表現するのはなかなかしっくりくる。

・全力を出すには、自由に感じていい、安心できる場所にいることが大切

この安心できる場所は、地理的な話ではなく、今の私にとっては彼氏のそばにいることなんだろうなと思う。


興味のないことや関わる必要のないことに対してはばっさり切り捨てて遮断してしまうけれど、好きなこと、辛くても関わらなければならないと感じていることに対しては驚くほどに敏感になる場合がある。
この本を読んでいて、私は「繊細さん」と呼べる程繊細ではないかもしれないけれど、ちょっとそれっぽい部分もあって、その感覚は興味のないものには働かない分、かなーり楽な「繊細さん」かなと思う。
実際Highly Sensitive Personと診断されるほど繊細かはわからない。
そういう人が読んでも、気休め程度にはなるんじゃないかな。
こういう自分は肯定されてもいいのかも」って。

ちょっと長くなってしまったので、もう一回貼っておく。
Kindle Unlimitedで読めるので、ぜひ!!


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hinano
私の価値観に、価値を見出してくださりありがとうございます。

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