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解いた手が答えだった

前職(今も週一では働いている)の仕事の関係で、取引先とのフットサル、サウナ、飲み会という楽しげなイベントに誘ってもらった。

元彼は会社のフットサル部長
(部とかはないのだけど、社長に押し付けられて?毎回参加させられている)

すなわち、そのイベントには元彼がいる。

でも楽しそうという気持ちが勝り、参加した。


案の定、とっても楽しかった…!

人生初のフットサル、本職終わりに向かったので終わりギリギリで参加したのだけど
2回もゴールを決めました!(才能ある?)


そしてサウナも、2回目?くらいだったので
ちゃんと入り方を調べて🔍

個室サウナ…!

整ったのかはあまりよくわからなかったけれど、汗をかくのは気持ちがいいね。


飲み会では美味しい焼き鳥をいただき、歓談。

目の前に座る元彼の横顔を見ながら
''うん、やっぱり綺麗な顔だな''
と思ってしまった。

そして、付き合っていた時のこと、優しかったことを少しだけ思い出して
''彼でよかったのかもな〜''
なんて自分勝手なことを考える。


21時頃フットサルを終え、そこからサウナと飲み会だったので
気がつけば終電が迫っていた。

次の日は休みだったけれど、なんとなく終電は逃したくない気持ちだったので
同僚たちと先に店を出た。

なんだかんだ、最寄駅からは間に合わず、みんなでタクシーに乗り新宿へ向かう。

そこからならギリギリ間に合いそう。

新宿駅につき、JR組と別れる。
違う路線に乗るのは元彼とわたし。

わたしは終電まで5分ほどだったので走った。

元彼がわたしの手を引く。

''めっちゃ走るじゃん…!''

''え、だって終電だよ!まだ間に合うかもしれないもん''

''もう無理じゃない?タクシーで帰ったらいいじゃん。少し話そうよ''

''うーん、まあいいけど、、''

歩いて改札方面へ。


改札が目前に迫る頃
''○○行き最終電車でーす''
駅員さんの声。

''やっぱり間に合うよ…!''
改札に向かおうとするわたしの手を
元彼がもう一度掴んだ。

今度は何も言わずにじっと見つめられた。

なんとなく、わたしは帰らなきゃいけない気がしたし
ぱっと好きな人の顔が浮かんでしまって
彼の手をそっと解いた。

''またね''

手を振って改札を抜ける。


これが、わたしの気持ちの答えだ。

やっぱり元彼じゃない。
もう絶対に、元彼に揺らぐことはないと確信した。

好きな人からしたら、わたしが元彼と会おうが、終電を逃そうが、関係ないのにね。
それでも、好きな人に対して後ろめたいと思ってしまうことはどうしても避けたかった。

わたしのただの自己満足。

そして、元彼に触れられた部分に微かに残る違和感。
それも答え。


前職、今の勤務時間では出来ることに限りがあるし
さすがに週1日休めるか休めないかの生活を続けていくのもそろそろ終わりにしたいので
辞めるつもりでいる。

だから本当に元彼とはお別れする。
職場を離れたら、2人で会うようなこともないだろうから。

あの時解いた手と、残った違和感が決定打になった。

でも、楽しかった時間
彼がくれた優しさや愛は
確かにそこにある。

さようなら、思い出。

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