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虫喰いを悔いる白菜畑
ただいま絶賛生育中の白菜
大きく広げた葉でたっぷりと陽を集め
真ん中にくしゅくしゅの柔葉を丸める
幾重にも重なった大きな葉っぱは
虫たちにとっても大のご馳走
どの野菜よりもたくさんの虫を集める
育苗初期の虫対策をしくじって
防虫ネットにわずかな隙間
数匹の侵入を許したが最後
葉影のどこかで卵を産んで
孵った幼虫が這い回り
葉のあちこちを喰い荒らす惨状に
こぼれた水は盥には戻らず 後悔は先に立たない
百姓仕事の存外な繊細さを思い
おのれの不用意さを呪いながら
今朝も日課の除虫作業
葉を捲り延々と虫を取り除く
なんとか食べれる白菜になっておくれと
呪文のように唱えながら