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『絵を描くことに恋をして』


今日は5冊目の読書記録です。


読了したのはこちらの本。


「絵を描くことに恋をして」

私の憧れのイラストレーターさんのひとり、河野ルルさんのエッセイ本です。




出会ったのは去年の夏でした。
本に、ではなくて、なんとご本人に。


2022年の夏、友人と代官山で個展巡りをした日。前から楽しみにしてたものから、たまたま見つけたものまで、ひたすらに歩き回る楽しいひととき。

その中で偶然見つけたのが、luluさんの個展です。

そのイラストの色遣いや力強さ、ちっちゃく描かれている女の子の可愛さにもう、一目惚れ。




在廊されていたご本人ともお話し、友人と3人で写真も撮っていただいて、心躍る出会いに有頂天でした。

そこの隅っこで売られていたのが、今日ご紹介するエッセイ本。

実は絵を描く仕事の始まりが、世界旅行中メキシコでお金がなくなったとき、ホテルの壁に絵を描くことで宿泊代を免除してもらったことだそう。

そこに至るまでの旅行記から書かれている本です。



読んでみて、もう、わくわくが止まりませんでした。
今すぐ旅に出たくなる本!

偶然としか言いようのない奇跡の連続、その場でしかない出会い、時には海外の怖さまで、luluさんの素直な言葉で臨場感たっぷりに書かれています。

まるで一緒に旅に出たかのような気分で読み終えました。おもしろかった。



そんな中、あっ、と思ったことがありまして。

お会いした時、私の絵を見て「すっごくいい!仕事になりますよ!」とキラキラの瞳で言って貰えたことがすごく嬉しくて、今でも心の支えになっているんです。

そしたら、エッセイの中でluluさんも「画家を生業にしている人に褒めてもらえたのが嬉しくて自信になった」そんな内容の話が書かれていて。

ああそうか、彼女は優しさを循環してくれたのか、と輪の中に入れて貰えたような優しい安心感を感じました。


luluさんの作品から溢れる力強さは、きっと目にしてきた人の暖かさや生命力がいっぱいにこもってるからなのだろうなあ、なんて。憧れだ。


名前も何も知らない他人に優しさを分け与えることの出来る強さに涙が出る場面も。

日本の固定観念を今すぐ壊したい、海外旅行エッセイが好きという方におすすめしたい本です。

今回も心に残った部分を抜き出して終わります。





この先どうなるか分からないけれど、わたしの人生、なんか面白くなってきたな、と思っています。
軍資金は150万円。そのお金が尽きるか、1年が経つか、どっちかしたらちゃんと帰ってこようと決めて出発した。わたしの人生80年(仮定)の中の1年間の修学旅行だ!と決めて。
不便だからこそ、協力し合わなきゃいけなくて、人と人との会話や触れ合いが避けられず、だからこそ人が温かくて明るかった。自然も人も、みんなで生きているっていう感じ。
震えるくらい美しいものと、目を背けたくなるようなものが、インドには同時に存在するのだ。
こうして旅に出て、せっかく彼のような素晴らしい人に出会ったのだから、自分もそうなろうと思わなきゃ、出会った意味がなくなる、と思った。
人と接することや、人と仲良くなっていくのが嬉しくて、この場所を離れたあとでも、きっと自分のことを友だちと思ってくれる人たちが、世界中にたくさんできた。それだけで旅に出てよかったと思う。
人って、顔やしぐさや目をよーく見れば、言葉がわからなくても、意外とわかるものだとわたしは思っている。
きっと旅行に行ってなかったら今もOLをやっていた。そして何不自由ない生活をしながら、何か他のことがやりたい、でも、それはなんなのだろうと思っていたのだろう
人それぞれ好みがあり、好きなものが違って当たり前な世の中で、わざわざ、自分の好きなものは他より良いと比べたりするから、ややこしくなってしまう。
好きなことを仕事にすると、嫌いになってしまうよと、誰かに言われたことがある。
でもそんなことはない、わたしはますます絵を描くことが大好きになっている。そして、これからもそうだったらいいなあと思う。


今回も引用が多すぎて、ごめんなさい!
気になる方がいらっしゃいましたら、ぜひ手に取ってみてください。

サインも貰ったぜ!の画像


それでは、このへんで。
おやすみなさい。



今日のスケッチ

「FIGARO・JP」より

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