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自己肯定感を高める方法を実践しても高まらないのはなぜ?

自己肯定感を高める方法はググればすぐに出てきます。

たとえば、

  1. 現状を認めることから始める

  2. 環境を整える

  3. 音楽で気持ちを切り替えてみる

  4. 失敗を否定しない

  5. 日々の言動を肯定的になるように意識する

  6. 自分の思いや意思も大切にする

とかとか、いっぱい出てきます。

現状を認めることができるというのは、「自己肯定感が高い状態」の言い換え表現であって「高める方法」ではない。認められないから悩んでいるからです。


環境を整えると一時的に自己肯定感というかやる気が湧いてくるというのは、科学の心理学も主張するところですが、おそらく多くの人はその手のやる気がほしいわけではなのでは? 宿題をする気が起きない→部屋の掃除をする→自己肯定感が高まり、やる気が湧いてくる、というのは「あり」でしょうけど。


音楽は使えますね。短期的にも長期的にも自己肯定感が上がります。が、音楽は心の非言語領域を言語化するお助けツールなので、音楽をきっかけに出てきた感情を言葉にしてあげる必要があります。


下の3つ、すなわち、失敗を否定しない、日々の言動を肯定的になるように意識する、自分の思いや意思も大切にするについては、こちらも「自己肯定感が高い状態」の言い換え表現であってハウツーではない。


さて、ネットにあるハウツーを実践しても自己肯定感が高くならない理由はなにか?

こたえは明らかでしょう。「自己肯定感が高い」の「ただの言い換え表現」をハウツーと多くの人が思い込んでいるからです。

ぼくが知る限り、30年ほど前からずっと、言い換え表現をハウツーとしている本がたくさんあるので、もうそれが一般化している。

あるいは、私たちは「一見して筋が通ってそうな言い方」を「正しい」と錯覚してしまってそれ以上考えないクセを持っている。


ところで、自己肯定感の低さは、じつはあなたが「根無し草」であることに起因します。


たとえば、第一次世界大戦後のヨーロッパでは、自己肯定感が低い若者が増えたと言われています。

田舎から戦争に駆り出され、戦後都会に残った若者。
親子がバラバラになった若者。
継ぐべき仕事を持たず「職業の自由」を背負った若者(とくに次男以降の人たち)。


自分が「何者であるのか」が、戦争によって見えなくなった。
ゆえに自己肯定感が低くなった。


そうすれば、自分のルーツを知ることで、自己肯定感は高くなると言えます。


ルーツは、ラカンという精神分析家によって「2世代前」とわかっています。

すなわち、祖父母の考え方のクセや、幸せになるパターン、不幸になるパターンが、わたしたちの性格にプログラミングされているのです。


祖父母の生き様を知ることによって、あるいは思い出すことによって、自己肯定感は高くなります。

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