【新作】可惜夜(あたらよ) 20200925
小さな森に、今日も彼女はひとり暮らしています。
時々、友達になった動物たちが会いに来たり。
時々、新しい景色を発見したり。
毎日は静かに、けれど彩り豊かに過ぎてゆきます。
ある日彼女は薪を集めて森の中を歩いていました。
陽が沈む頃には薪は沢山集められたけれど、何となくまだ外に居たくて鼻歌を歌いながら。
適当なメロディ、思いつくままの音を、思いつくままの高さで。
森が少し開けた場所に出ました。
そういえばこの辺りは春になると蝶が飛んでいたわ。
春の景色を思い出しながら星の光