錯覚資産は凄い(良くも悪くも)という話
二日前に、僕はふろむだ氏の**【人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている】 **という本を読んだ。
その本が有名な田端大学(オンラインサロン)の今月の課題図書であるということを知り、便乗してnoteを書くことにした。
錯覚資産とは何か?
一言にすると付き合い始めの恋人を見る目のようなものだ。
良いところがあれば実際よりも良く見え、悪いところも可愛く思えてくる。
これをビジネスに置き換えるとどうなるだろう?
取引先は自分の商品を買ってくれる。上司は評価して良い環境を整えてくれる。
そうこうするうちに実力も付いてきて、より錯覚資産が増えていく、正のスパイラル。最高の状態だ。
これ以上、文章で書くと分かりづらくなるので下記の図で説明したい。
あれ?こんなこと書いてなくない?と思う人もいるだろう。
書いてあります。
実は僕が今回noteを書いたのはこの本を読んだ人にも、僕の見解を訴えたいからだ。
まず、錯覚負債という言葉は出ていないけれども、その存在は至る所に示唆されている。
そもそもイケメン政治家とブサイク政治家の話から既に分かる。
イケメンが錯覚資産による恩恵を受けると同じようにブサイクは錯覚負債を負っている。違うというのならブサイクがニュートラルとなるが、そんなことはありえない。
何故なら、人間は認知バイアスによって評価を過大なものにするからだ。
本書で示されるキーワードの随所に実は錯覚負債は潜んでいる。
認知バイアスもハロー効果も感情ヒューリスティックetc...にも錯覚負債は潜んでいる。
錯覚負債を負うととどうなるか?
取引先は自分を嫌いだからものは売れない、上司に降格させられ環境が悪くなり、実力を身につけることなく年を重ね、より錯覚負債が増えていく負のスパイラル。
最悪の状態である。
恋人に愛想を尽かされてる人を想像するといい。何をやってもダメになるあの状態だ。これは直接的には語られてないがよく本書を読んで論理的に考えれば分かる。
そして、「運」の影響。
実は本書に載っている図解の中には入っていないのだけど、僕はこれを意図的なものと思った。
本書の最初には氏が運によって成功したと強調されている(p86)。
本書の最後にも錯覚資産と運は別物として書かれている(p353)。
つまり、運とは錯覚資産外で作用する力、成功と環境には影響を及ぼしループしない力が言外に隠されているのだ。
その証拠に運と錯覚資産と実力が、新しい宇宙感であると氏は言う。改めて言うが、運と錯覚資産は別物だ。
しかしながら、運というものの重要性は何度も書かれているのにあたかも錯覚資産によって運すら向上するかのように読んでしまう。
これこそが、人間か自分の都合のいいように行う記憶の改ざんである。
記憶の改ざんはなにも遠い過去の話ではなく、数分前に読んだ本の箇所すら騙す良い例だ。
これが意図的ならば、なぜ筆者はそんなことをしたのか?
それは、人々の意識を震わせて新しい知識を吸収するためには、一貫した偏ったストーリーが必要になるからだ。
バランスのとれたつまらない読み物だと、誰も読まない、読んだとしても何も残らないからだと思っている。
しかし、本書に書かれている事柄を理解し、脳の機能を騙す牢獄から抜けると面白い事実がわかる。
この本は粉飾決算のように真実を織り込みながら嘘をつき、もしくは真実を口にせず人を騙す本である。
錯覚資産という言葉と人間の脳が持つ騙しの機能をフルに活用し、ダブルミーニングを仕込んでいる。
ここまで理解して初めてこの本を読了したと言えるのだと僕は思う。
これが最大級の賛辞だと分かってもらうためには本を読んで貰うしかない。
一人でも多くの人がふろむださんのこの本を読んでくれることを切に願う。
そして、読んだ人にも僕のような読み方があることを知って欲しい。
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