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あっ、怪獣ムスメノドンだ!

ここ2、3日で、娘が色んなものに手を伸ばそうとしている。前から伸ばさなかった訳ではないけど、急に好奇心が顕著になったなぁと思うのだ。


私が椅子に座って抱っこしていると、机の上にガンガン手を伸ばす。
私のクシに手を伸ばし、コピックをなぎ倒す。尚、意外と掴めそうで掴めない。ママの髪の毛や肉はピンポイントで痛いところを狙って掴んでくるのに、クシを掴む力はないらしい。手が柄には触れるのに、ツルッと滑るように空を掴む。何度も手をワキワキさせているが、ずっと空振りしていて、見ていてもどかしい。
コピックに関しては2秒くらい掴めるが、そのまま『ポイ』なのか『ポロッ』なのか、その間くらいの捨て方をする。
そのペン、地味にそこそこ値段するからあんまり雑に捨てないでほしいなぁお嬢ちゃん。

飲み物の入ったコップの内側に手を入れかけるという『中身を確実にぶちまける倒し方』には冷や汗をかいた(尚、未遂。ギリ止めた)。
パソコンの電源コードに興味を持つのはやめてくれ、マジで。

ママの顔を引っ掻き、髪の毛や肉を乱暴に掴み、容赦なく肩やら膝やら鼻やらに噛みつき攻撃をし(歯がまだ生えてないことが救い)、ママの服を口に詰め込んでべしょべしょにする。特にパーカーがお気に入りだ。布モノは前から好んでるなぁと思ってたけど、確かに何かしら持ちたいお年頃なのにクシも掴めないなら、布くらいが持ちやすいし噛みやすいのかもしれない。それはいいけど、君のおかげでママ風邪引きそう。指しゃぶりをするのになんで指とお口の間にママのパーカーを挟むの?

ママがいないベビーベッドの中でも、1人でうつ伏せになりながら、己の布団をかじり、ベッドマットをバンバン叩きまくっている。時にギャアオォォォと可愛らしくも案外エグい声量で雄たけびをあげる。
大暴れである。


その様子を(うわー、すごく『赤ちゃん』っぽい暴れ方だぁ)と思いながら眺めている。
正直、どこから叱ったり、いやまず叱る前にどこから止めなければいけないラインなのか、案外判断がつかない。コンセントに指突っ込もうとしてるとか電源コード齧ろうとしてるとか、わかりやすく『娘の危険』は即止めなければというボーダーとして分かりやすい。でもなんか、私の服を嚙んでるとかペンを散らばす程度の話は(別に娘が危険な訳でもないし……私が片づければいいだけのやつだからなぁ)という気持ちになってしまって、なら下手に娘の好奇心にストップをかけるのもなぁと思ってしまう。
躾は勿論必要だけど、自由にのびのび育ってほしいという思いもあるのだ。


丁度そんなことを考えている時に、かがくいひろしさんの『だるまさん』シリーズを手に入れた。
うち2冊は図書館で借りたことがあるのだけれど、絵柄が可愛くて私も好きだし、娘の反応も良い。これは購入して良いなと思ったので、3冊まとめてのギフトボックスで購入した。

そのギフトボックス、内部にかがくいひろしさんからのメッセージが入っている。
全部で8項目ある『わたしのしあわせ』という文章。ものすごく素敵だと思うのに、案外ネットでヒットしない(一応文章のみで言えば、1つだけブログがヒットする。かがくいひろしさんの絵本原画展に行った方のものだ)。なので、上3つだけ写真に撮って掲載する。基本的に本の中身を無断転載したくはない派なので、ちゃんと全部読みたい人はボックス購入してくれれば良いと思う。


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絵もすごくかわいくて良い。
ギフトボックスだけの仕様なのもったいないと思う。



で、私はこの『その3』が凄く好きだ。

本という、水分を大敵とするであろう媒体にも関わらず、その作者が「くちにくわえてくれたら嬉しい」と言ってくれてるのだ。
勿論最初に借りた図書館の本でそれを良しとはできないけれど。でも「あ、それでいいんだ」と、なんとなく私の心のつかえが取れた気がした。


今日も怪獣ムスメノドンは元気に暴れ倒している。早速『だるまさん』にも元気に手を伸ばし、紙をぐしゃりと折りかけた。
買ったばかりの本に対して勘弁してくれと苦笑するけれど、好奇心が強まってきたのは良いことだなと思い直すことにしよう。きっとかがくいひろしさんも笑ってくださる。

次は何に手を伸ばすのかね。
怖いけど、楽しみでもあるなぁ。

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