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【読書感想文】子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本|フィリッパ・ペリー (著)

※最初にお詫び:わたしはこの書籍を最後まで読みきれていません。にも関わらず、一部否定的な感想を書いています。わたしの抱いた率直な感想として残しますが、違う思いを持った方を不快な気持ちにさせたら申し訳ございません。

SNSで誰かがおすすめしていたことをきっかけに検索し、レビューでも絶賛されていたので購入した書籍。

「自分が子どもに対して苛立ちを感じたとき、その苛立ちの本当の理由は、自分の幼少期に満たされなかった欲求や我慢させられた苦痛な記憶にあることが多い」
といった内容が書かれており、その点に関しては自分にも思い当たる点がいくつもあり、共感できた。内容は確かに、子育てにおいて大切なことが数多く書かれていると思う。

それなのにわたしが読み進められなかったのはなぜなのか。
理由を考察すると、

①翻訳が直訳っぽく読みづらい
②紹介される事例が海外のもので、身近に感じられない
③根拠ある説と筆者の個人的見解が混ざっているように思え、それにより苦しめられる感覚があった

この3点にまとまった。

①②についてはそのままの意味で、海外の書籍を翻訳したものなので仕方ない。翻訳についてはもう少し意訳を交えてわかりやすい文章にしてほしいと思ったが、わたしに翻訳の知識はないため、業界ルール的に許されないところがあるのかもしれない。

それでも内容は価値ある書籍だと思ったので頑張って読み進めていたものの、半分ほど読んだところで③にぶつかり、読むのをやめた。

書籍中盤の乳幼児期の睡眠トレーニングを否定する内容について
「(睡眠トレーニングで子どもを泣かせたままにしておくことは思いやりや懸命さに欠ける行動だとした上で)私がこんなことを言うのは、乳幼児が夜中にあなたを必要としているときに一人で放置されているのがいやだからです」
「人を操るとか『トレーニング』するといった考え方に接すると私は居心地が悪くなるのですが」
という記載があり、これは筆者の気持ちでありここで書くことではないのでは?と違和感を覚えてしまった。

また、わたし自身は二度の乳幼児育児中、睡眠トレーニングに救われた側の母親だったから、それをまっすぐ否定されたことは、それこそ「居心地が悪く」なったのだと思う。

初めての育児で、寝つきが悪い息子を相手に泣きながら夜中を過ごしたことや、それを経て睡眠トレーニングというものを知り第二子である娘には少し余裕を持って接することができたことを思い出して、グッと胸に詰まるものがあった。わたしは、わたしのやり方でよかったのだと思っておきたい。

育児に関しては、自分と家族に合っていると思える説だけを都合よく取り入れるのがよいと思う。

最初に書いたとおり、子どもへの苛立ちの原因を自分の中に探すという考え方はわたしにとっても必要であり有用なものだと思うので、取り入れる。

でも、睡眠トレーニングは悪であり子どもにとって有害なストレスを及ぼすという説に関しては、取り込まない。今の我が子を見る限り悪影響は見て取れないし、当時のわたしの状況を考えると、この説を信じていたらきっと心身を壊していたと思うから。(それほど追い詰められていた)

ということで、この書籍に関しては、わたしには合わなかったと思うことにして、読了を諦める。世間で広く評価されているものでも、自分には合わないこともあるんだな、と勉強になった。そして、それはおかしいことではなく、それでいい、と思おう。

サムネ画像はまだ入院中の、生まれたての娘とわたし。

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