その場レジリエンス
レジリエンスとは
困難や脅威に直面している状況に対して、「うまく適応できる能力」を意味する言葉である。
もっと噛み砕くと、
ストレスなどの外的圧力を撥ね返す復活力
逆境や困難に押しつぶされることなく外的環境に順応していく適応力
私自身は、心の復帰力、柔らかさのことだと認識している。
未曾有のストレス社会
人類が誕生してから産業革命が起こるまでの400万年以上、人類は狩猟・採取で生活をしてきた。しかし、たかだか数百年で食料は飽和、情報量は激増、現代は文明の進化に、人間の心と体が追い付いていないからこその「ストレス」に溢れているのだと思う。
ストレスは避けて通れない。だからこそ、ストレスを受けた後も「生」を全うできる能力が必要だと思った。
今日は私が職場でイラっとした場面や不安な出来事に直面した後、「いつもの自分」に戻り、本来のパフォーマンスを発揮できる方法を3つ実践しているので共有したい。
レジリエンス実践。
①2回ジャンプ
→肩の力を抜いて、踵を浮かして2回ジャンプ
②深呼吸
→取り込んだ空気が体を巡るようにイメージ
③手洗いに集中
→何も考えず、手洗いだけに集中
実践目的
私としては感情のコントロール、楽観さを維持するためだが、他にも
・思考の柔軟性の維持
・自尊感情の維持
・挑戦を諦めない
などがあるそうな。そんな殊勝なことは意識できてないが、イライラした感情は相手に伝わり、余裕のなさが見えると信頼関係は得られないことを知っているから、やってるだけ。
あの場所が最適
スタッフが見ているところでジャンプすると、「なんだこいつやべぇやつだな」と思われてしまうかもしれない。私が目をつけたところは
汚物処理室だ。
カーテンで区切られているので、人に見られず、手洗いもできる。
ただ深呼吸はちょっと臭う。
例としては、
①久しぶりのIVH(中心静脈栄養)の挿入介助。緊張する。
よし汚物室へ行こう。
※2回ジャンプ→深呼吸→手洗いの順。
②ある患者さんから暴言や暴力行為あるが、そろそろ着替えさせないとな。嫌だな。
よし汚物室へ行こう。※繰り返し
個人から社会へ
レジリエンスは、先天的な能力ではなく、後天的に身に付け、伸ばしていくことができる能力。
アメリカ精神医学会がレジリエンスの学習方法として、「レジリエンスを築く10の方法」を提唱しているので、参考までに。
色々と書いてあるが、全部が全部真似できるかと言われたらそうじゃない。
私としては③を意識するくらいがちょうど良いと感じる。誰の課題か考えて、諦めることも必要じゃないか、逃げるのも手じゃないか。
そのくらいの気持ちで、社会全体が精神的柔軟性に富んたら良いのになって、また楽観的に思うのだ。