黄昏に惑わないで 〜 辛島美登里「笑顔を探して」
黄昏
もともとの語源は、「たそかれ」=「誰そ彼」。
つまり、夕闇が迫り、すれ違う人の顔がよく見えなくなった頃合いの、挨拶のようなもので。「どちらさまでしょうか?」という意味合い。当時は、こうやってこちらから問いかけることでリスク回避をしていたのかもしれません。
それが、黄昏という、昼と闇の中間の時間帯を指すようになったのですね。
三谷幸喜監督作品のタイトルでもある「マジックアワー」もこの時間帯。
人の顔が識別できない時間帯ということで、この時間帯を「逢魔が時」(魔に出会す時)とも呼ばれます。
黄昏
この時間帯は、ふと日常を離れ、さまざまな想いが浮かび、惑い・惑わされる時間帯でもあるのかもしれません。なんとなく不安が顔を出して、迷宮に迷い込んだような。
迷宮に迷いこみ、惑うことは、ともすればマイナスな心、黄昏時のなんとなくぼんやりとした不安が発端かもしれません。
が、黄昏時の迷いの先には、探し求めていた夜明けの笑顔が待っているのでしょう。それがわかりかけてくる。
どんな迷宮にも出口はあり、黄昏から夜になってもいずれ朝日を迎えます。
夜明けを信じることが、明日を迎えるチカラの源になるのだと思います。その武器は笑顔なのかもしれません。笑顔を探して新しい一日を迎える。その時には、人の顔も心もきちんと見えているはず。
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