
プリンセス・プリンセス 「Lovers」~ アルバムレビュー
プリンセス・プリンセスの最高傑作は『Lovers』だと思っていまして。
あの頃、「ダイアモンド」や「世界で1番暑い夏」が流行っていたんですよね。
でも、このアルバムには、これらの曲は入れないと話していたのが結構驚きで。
今はアルバムとしての意味、アルバムの本来の意味を理解していますが、当時は、単に不思議なことをするもんだなと思った程度。中1でしたので。。
でも多分それは正解。
このアルバムには、さまざまな局面の愛の姿を描いた楽曲が散りばめられていて、ヒット曲はコンセプトに合わないですね。
さて、このラブソングばかりが収録されたアルバムを包んでいるのはなんとも寂しげなジャケット。女性の目が潤んでいると思うんですが、背景をいろいろ自己解釈してしまったりして。
このバンドはメロディと同じくらい歌詞が重要。ドラムの富田さんと、ギターの中山さんの書く詞は、そんな経験がなくても、性別などは関係なく、「ああ、そんなことあるよねえ・・」と思わせるストーリー性に溢れています。聞いていてその場面が浮かぶというか。
友達のまま
言わないつもりの言葉を
いつまで追いかけるの
あなたの望んだ夢の隣にあの娘がいた
パパ
あのね叱られたよね朝帰りして
あの時のパパの涙も
あのね今ごろ私わかる気がする
パパの子に生まれてよかった
パレードしようよ
こそこそ隠れて夜中のデイト
いい加減すねてる やってらんないよだなんて
ごめんね許して我慢しててね
今は坂道の途中だから
ムーンライトストーリー
きっと昔も2人は恋に落ち
何かに引き裂かれて
長い年月超えて
再び出会えてここにいる
そんな気がするの 何故か。。
きっと、誰もが、ぴったりこんな状況じゃなくても、自分自身の経験に照らし合わせて聞くことができるんじゃないでしょうか。
まさに、アルバム本来の意味=自分史を集めた冊子のようなもの、、を表したアルバムですね。

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