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思い出を辿り海辺に佇む ~「黄昏迄」 さだまさし

未来を誓い合った相手が海に還ったとき
海は特別な場所になる
思い出を辿りひとり佇む

黄昏迄

海を見下ろす丘の上には
いつでも向い風が吹きつける

空と海の青の境界線がしだいに消えていく
仕舞い込んだ思い出がしだいに現れてくる

君が愛していたあの仔犬は
あれから大きく育って
僕の側で海鳴りを聴いている
彼もまた思い出に包まれている

黄昏迄

黄金色に染まり始めた海原を
一艘の船がゆく

もし叶うならば
あの船に共に乗り
遥か外洋を旅してみたい

黄昏時は現実と架空が繋がる時

海に還った君を
追いかけて僕の心が
カモメになって舞い上がる

思い出を辿り
海辺に佇む

黄昏迄


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