くるり 「ロックンロール」〜8ビートをゆっくり刻む
天国のドア叩く
ボブ・ディランの「Knockin' on Heaven's Door」という曲は、アメリカの西部開拓時代が舞台。登場人物が死にいく間際のことを語っている。
もう何も見えなくなって来た、もう俺は天国のドアを叩いているんだと。
つまりは、死のイメージ
ロックンロール
いつも隣にいた女性が彼方の世界へ旅立った。
辛い気持ちを癒そうと、ロックの音程を刻もうとするけれど、8ビートはスローテンポで鳴るばかり。
思い出の中のあの人は、今でも笑いかけて来てくれる。いつか前向きになれるかな。止まった時間はその時に動き出す。
でもまだ自分は名残を惜しんで、あなたのいる天国のドアを叩くんだ。
その前に、きちんとあなたに、さよならを言わないといけない。それはあなたがこの世にいないことを認めることになるから、心はエイトビートで8の字を描くグライダーのように揺れ動き、迷い惑う。
辛い出来事があったときは、実は無理に気持ちを鼓舞するようなアップテンポの曲を聴くよりも、その時の心情に寄り添ってくれるようなバラードとかが良いようですね。どこかに無理がかかると、全体に影響することがあるようで。
8ビートのロックンロールも、スロービートで全くロックにならないのもこういう事が下地にあるからなのかもしれません。
いずれにしても、誰もが成長するにつれて経験する出来事に直面した時の気持ちを素朴に歌詞の中に描いているので、一層共感を呼んでいるのかもしれませんね。
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