見終わった後に不思議な余韻がある作品 ~ 「ストレンジャー・ザン・パラダイス」ジム・ジャームッシュ監督の2作目(アメリカ映画)
ジム・ジャームッシュ監督のデビュー第二作目。
ジャームッシュの映画はちょっと見では、よくわからない世界が広がっていますが、見終わった後に不思議な余韻を残します。
ジョン・ルーリーという役者がツイストを踊るところとか、メンフィスのうらびれた町並みとか、ホテルの赤いスーツの支配人とか、夜のパリの妙な暗さとか・・
音楽も同じで、初期の作品には、こんな音も広がっている。
ジョン・ルーリーの奏でる、はかなげで、デカダンなトランペット。これが妙に印象に残る。たどたどしくて、はっきりいって下手なのだけども・・
そんなトランペットなのに、「どんな音だったったかなあ・・」なんてふと思って思わずDVDに手を伸ばしてしまうのだ。
ジャームッシュ恐るべし。
そうそう、この映画を見た後、しばらく、どこかでこんな音色のトランペットを聞いたなあ・・
と痒い背中に手が届かないようなもどかしさを覚えていたのだが、とある雑誌でジャンヌ・モローの写真をみて、謎はすべて解けた。
それは『死刑台のエレベーター』のマイルス・デイヴィス。雰囲気が似てる気がする。
両方の映画に共通するなんとなくデカダンな雰囲気が、音楽までも似通わせてしまったのかな・・なんて思ったり。
内容よりも、雰囲気で見ても楽しめる作品です。
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