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子供に求め過ぎない

立派には見えるが、子供にとって楽しくない授業というのがある。
楽しくなければ実りもない。
その原因として私が実感していることの一つが、子供に求め過ぎるということである。
公開の授業や、実践研究発表を目指して行う授業では特に、立派に見える授業を目指して、子供の出来栄えに、より高くより多くを、求め過ぎてしまうことがあるように感じる。
そしてそれが、子供を苦しめ、教師を苦しめている気がする。
その結果、その授業が、子供にとってつまらなくなり、教師にとって苦しくなるということが、起きているような気がする。
それは、私がこれまでたくさんの授業を見てきた経験から来る実感である。
ではどうすればよいか?
私が考える解決策は簡単である。
子供に求め過ぎないということである。
子供に立派な発言をさせたり、立派な作品な作らせたりして自らの指導力を証明しようとする虚栄心を捨てることである。捨てることができないならば、せめて、減らすことである。
そして、子供たち一人一人が、自分の興味や特性や能力をのびのびと発揮できるようにすればよいのだと思う。
その具体的な方法として私が提案している授業方法が、「同時異学習」という方法である。
同時異学習では、子供一人一人が、学習の内容や方法や進度をを選ぶことができる。
その理論と方法を提案しているのが、拙著『国語を楽しく プロジェクト・翻作・同時異学習のすすめ』である。
その本の第2章では、子供一人一人がのびのびと自分の力を発揮できるような評価観も提案している。
それは、子供の学習をランク付けをしない評価である。子供の現在を肯定し、子供一人一人が、自分の力を発揮して学ぶことを喜ぶという、おおらかな評価観である。そういう評価観を採用することも、子供にとって楽しくて実りある授業が実現するために必要不可欠な条件である。
https://qr.paps.jp/KxjU7

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