マインドフルな心理学~セルフエフィカシー~
今回はマインドフルネス瞑想塾でお話しした
セルフエフィカシーについてメモ.
【セルフエフィカシー(Self-efficacy)とは】
・自己効力感と訳されること多い.
・社会的学習理論を体系化したBandura(1977)が提唱した概念.
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セルフエフィカシーとは,ある結果を生み出すために必要な行動を”どの程度うまく行うことができるか”という予期のことであり,自身の行動に関する可能性の認知である.
つまり,
「自分の能力に可能性を信じる感覚」
であって,
さらにざっくり言うと,
「自信のようなもの」
ではでは,
自分のセルフエフィカシーはどのくらい??
【セルフエフィカシーの自己評価】
セルフエフィカシーを把握する質問項目として,
以下のような質問があります.
Q.過去に犯した失敗や嫌な経験を思いだして,暗い気持ちになることがよくある??
Q.友人より優れた能力があると思う??
Q.仕事を終えた後,失敗したと感じることのほうが多い??
いかがでしたか?
何となくですが,
セルフエフィカシーとマインドフルネス関係ありそう.
【セルフエフィカシーとマインドフルネスの関係】
Rayan(2019)が報告した研究について以下にざっくり要約.
目的:看護学生のストレスに関連する要因の特定.
方法:最終学年の看護学生200名を対象.ストレス,自己効力感,マインドフルネスの相関研究.
結果:ストレスは自己効力感とマインドフルネスと負の関連.
結論:高レベルのストレスを示す学生は,マインドフルネスと自己効力感を高めるための心理社会的介入を受ける必要性あり.
痛みはセルフエフィカシーを低下させることは知られているので,
やはり,
ストレスが多いと,
自信が低下するし,
今に集中できにくい心の状態を作り出すようです.
ストレスコントロールは大事ということですね.
健康な人に対するマインドフルネスの効果として,
Khouryら(2015)はメタアナリシスにて,
マインドフルネスは,
ストレス,抑うつ・不安,苦痛,QOLを改善すると報告しているので,
マインドフルネス瞑想を実践して,
日々のストレスコントロールを行っていきたいところです.
【文献】
1)Bandura A: Self-efficacy: Toward a unifying theory of behavioral change. Psychological Review 84(2):191–215,1977.
2)Khoury B, et al: Mindfulness-based stress reduction for healthy individuals: A meta-analysis. J Psychosom Res 78(6):519-28,2015.
3)Rayan A: Mindfulness, Self-Efficacy, and Stress Among Final-Year Nursing Students.J Psychosoc Nurs Ment Health Serv 57(4):49-55,2019.
【日本マインドフルネス研究センター】
https://mindfulness-online-lab.com/juku
【YouTubeチャンネル「マインドフルネストレーニング」】
https://www.youtube.com/channel/UCxRnWtwutsWO_By6zs43SeA
【理化学研究所データサイエンスデザインチーム】
https://www.riken.jp/research/labs/r-ih/adv_data_sci_proj/data_sci_des/index.html#member
【note:スピメモ52】
・見えない力を信じざるを得なかった個人的な体験をまとめてます~個人史の回想と未来予測:52歳~
https://note.com/hisanpan/m/m993332846e26