既存の患者さんの症状が変わった時の対応
全体的な流れ
①どこが痛いか(組織の特定)
②何をして痛めたか(外傷かオーバーユースか)
③いつから痛いか(炎症期のどの段階か、効果測定)
④どんな動作で痛むか(どんなストレスで)
⑤いつ痛いか(動き始め→滑走障害 / 動きを続けると・夕方→力学的ストレス)
①どこが痛いか
初手で把握することで動診の予測を立てやすくなりその後の治療方針も立てやすくなります。
②何をしていて痛めたか
運動器疾患は外傷と障害に分類され前者はさらにコンタクトかノンコンタクトか、後者はオーバーユースか外傷の二次的障害に分類されます。障害に対しては負荷を取り除く治療を行います。
③いつから痛いか
いつから痛いかを聞くことで炎症のどの段階にあるかを判断することができ治療方針が大きく変わってきます。
受傷~1w‣‣‣炎症期‣‣‣組織が壊れやすく慢性炎症に移行しやすいためリラクゼーション、痛みのない範囲で動かす
受傷から1w~2w‣‣‣増殖期‣‣‣細い繊維に置き換わり損傷しやすいため低負荷~中程度の負荷で動かす
受傷から2w後‣‣‣成熟期‣‣‣丈夫な繊維に置き換わるため高負荷で動かす
④どんな動作で痛むか
痛みの出る動きを聞くことでどういうストレスで痛みが出ているのかがわかります。収縮痛の場合組織自体の滑走不全や反対の組織の短縮、伸張痛の場合組織自体の柔軟性の低下や柔軟性が異常に要求されている状態やシンプルに損傷が考えられます。これによってある程度、治療方針が決定されます。
⑤いつ痛いか
朝や動き初めに痛む場合、滑走不全が考えられます。夕方や繰り返す動きで痛みが出てくる場合、力学的ストレスが考えられます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?