【恋愛詩】失恋 クリスマスイブに
神聖の日に
せめてを求め
架空を漂う
典雅な弦
穏やかな波
引き伸ばされたエクスタシー
可憐な横顔があった
柔らかな線を辿る
君は僕の魂の一部
ただ優しさに甘えていた
言葉は虚しく響く
真実は宇宙の摂理
台車は必ず見つかり
なんとか元の所まで戻すことができる
そう思っていたのだ
どんなに乱雑な部屋にも
秩序はあると
免罪を信じていた
僕は要するに
愛想をつかされたのだ
それだけのこと
偶像を前に
幾千の美辞麗句を使って
全てを君の名義に書き換えて
しかし、君の心は
決して溶けることのない
永久の悲しい結晶となった
白痴の僕といえば性懲りも無く
オピウムの淫液に溺れ
さらに罪をかさねていた
とうとう僕は闇の最深部で
煉獄の業火に焼かれて
灰になった
叫声は天に響き渡り
讃美歌はレクイエムとなった
僕の葬列には僕しかいない
救いようのない男
けがれた血の泡に
乱反射する落伍者の刻印
漂いつづける幽霊船は
それでも北極星を信じていた
焦燥の荒海が君のうちにあると
クリスマスイブはリピートし続ける
沈没の前に
救いの鐘が鳴り響くだろう
幻聴は誰にも聞こえない
僕は歳をとりすぎた
1人の狂人として祈り続ける