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noteにおける決意

昨日までnoteは僕のアジールだったが、読者も増え、書いていることが世の中に知れるようになってしまったようだ。こうなれば、実名で書いている以上ある種の公共性を考えざるを得ない。残念だが、仕方ない。メディアとはそういうものだ。

これまで僕の表現活動の中でのnoteの役割は、「好き勝手書き散らし、推敲しない」ということだった。核心を鷲掴みにするのにはそれが1番だからだ。しかし、それは人様に見てもらうレベルのものではない。今後noteで発表する文章は、ちゃんと内容を見直して、人様に作品として読んでもらえるものにしたいと思う。

突然の告白で恐縮だが、私は今、鬱で心療内科に通っている。処方された薬はあまり効果なく、辛い精神状態が続いている。仕事の面では、過去の問題で民事裁判を抱えている。

私の日々の行動は、まるで裁判所から監視されているようにも感じる。来年の春か夏までこれは続きそうだ。こうした精神状態と社会的立場において、思いの丈を誰かにまっすぐ伝える手段が、日々なんとか息をして暮らしていくのには必要だった。

これからは、そうしたことは精神科医と心理カウンセラーに話そうと思う。そして、ここに書くのはそのエッセンスをエッセイのような形にまとめる。そして、その下に詩をつける。今まで、noteをやってきてわかったことがある。

noteの読者は日本の文学リテラシーが比較的高い人だと思う。加えてセンスがいいと言われる人たちだ。教養があり、知的で、プライドも高い。私が、これから書くこと、伝えたいことを1番読んでもらいたい人たちだと思う。

私は現代詩がとても好きがだ、現代詩はポエジーの初動的な表現だ。加えて、読者からできるだけ遠くに離れて身を隠そうとする。それを象徴主義、イマジズム、モダニズムと言ったりするが、それは全て読者から遠くに離れつつ、その全景あるいは色彩やリズムで魅了しようとしてきた。だが、そうした読者を獲得するのはリテラシーの面でかなり困難だ。
 
インターネット革命によって、言葉の伝達方法が明らかに代わり、映像とセットで、断片的、消費的になっている以上、多くの読者に言葉を伝えるために、こうしたまだるっこしいことをしていると、おそらくほとんど相手にされない。

今は、様々な種類の画像やバーチャル体験まで含めた様々なコンテンツが、言語の一部にになりつつある過渡期だと思う。それは漢字が生成され、それを記録で残すようになった変化に似ている。違うのはそのスピードだ。

noteにおける現代詩の読者は他のジャンルに比べて明らかに少ない。それはエッセイの三分の一くらいだ。現代詩の問題はそのわかりにくさだ。誰も精緻な工芸品を言葉にまとめたりしない。

関心を持たれるのは、個人的な痛みや苦しみ、それとどう向き合って、どう乗り越えていくのか、そうしたことだ。そこには共感と感動がある。だから、それを入口にするのが、親切だと考えている。その奥に導きたいならだ。

こうしたことは、大いに私の問題でもある。重度の鬱病であり、治療をうけ、脊椎に穴の空いた状態でまともに歩けず、しかも経営者として裁かれている私は、現代人としてギリギリ告白できるレベルの問題を抱えているような気がする。

癌や脳梗塞、身体の様々な障害、性的マイノリティ、介護や失業の苦しさについては私は書けない。そうしたコンテンツも関心の高いものだと思うが、私のジャンルではない。私の抱えている問題は①文学 ②身体 ③精神 ④経済 ⑤血族 まあそうしたことだ。

これから、noteでは、日々この順番で、感じたことを掘り下げ、自分の精神状態と合わせて、エッセイのような形で簡潔にまとめながら、その下に短い詩を載せることを試してみようと思う。詩は読んでも読まなくてもいい。エッセイも論理的に結論が出るわけではなくまあ、随想のようなものを想像している。

noteをしばらく使ってきて、今まで私が色々ぶちまけてきたことは、まあトイレの落書きのようなもので、それはそれで面白いところもあるが、やはり人様に読んでもらう内容とはいえない。良い機会だ。ここで私なりの文学の表現のスタイルを一度固めてみたいと思う。

現代詩は、エッセイをのぞいた形で、出版すればいいし、エッセイは、良いものをエッセイ集とすればいい。僕が目論んでいるのは、エッセイのエッセンスを使って小説のような形にすることである。これに関してはこれから考える。
 
というわけで、みなさま、一度店じまいです。これまでご愛顧ありがとうございました。今日から、磯﨑寛也は、新装開店し、清潔で整った店頭に、皆様の心をゆさぶり、感動させる可能性のある品々を中心に品揃えをしていきます。セレクトショップなので、ご趣味のあわない方がいらっしゃるかもしれません。その場合はどうかご容赦ください。



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