読書って、意外とアウトドア ~心の体力が落ちた時は本を読もう~
昨日、久しぶりに静かな環境で小説を読みました。
最近ネット動画やインスタなど、映像や写真を見続ける行為に少し疲れ気味だった私。
エンタメや情報を仕事としている関係で、インプットと気晴らしの境目が曖昧になっていて、毎時更新される情報の波に逆らっているうちに、知らず心の体力が落ちていたような気がします。
そんな時、静かになれる場所で、久しぶりにパラりと本をめくったら。
雑音が、ざぁっと消えました。
本も電子書籍ではなく紙の本。
だから自分と外界をつなぐスマホを手に取る必要もなく、何の抵抗もなく物語の世界に入っていけて。
文字だけしかない小説の世界は、視覚で簡単に情報を処理できる漫画や映画、アニメと違って、エンタメとしては体力がいるのかもしれません。
でも、それは決して悪いことではなくて。
私が最近エンタメに疲れぎみだったのは、「YouTubeの動画をただ座って見続ける」といった、受動的にならざるをえない媒体ばかりに触れていたからかもしれない。
体を動かしていないと、逆に体がしんどく感じるように。
「脳に負担を与えないために」と思ってそれらの媒体に触れているうちに、体(脳)が運動不足になり、かえって疲労がたまってしまった。
これが、心の体力が落ちた原因。
小説は文字しかない。
足りない部分は自分の頭で補うしかない。
”イメージ”という運動をさせなくてはいけない。
読書というのは能動的なエンタメだと思う。
それは、自分が創り出したイメージの世界に旅に出るようなもの。
だから、気持ちがいいんです。
文字から一つイメージを膨らますことは、創造と想像の世界に一歩踏み出すこと。
頭を動かし、想像の世界でずんずん足を踏み出し、とんでもない発見や、とてつもない光景と出会う。
外界から余計な情報が入ってこない、純度100%の自分の世界の空気を肺に吸って、心に濁っていたものをそっくり入れ替える。
ひと区切りついて現実の世界に入ってきた後、まるで森林浴を終えた後みたいに、私の心は澄みきっていました。
それともこれは、筋トレを終えた後のような充実感かな。
とにかく、こんなに満ち足りた気持ちで本を読むのは、いつぶりだっただろう。
読書って、意外とアウトドア。
外に出なくてもできる、お手軽な心の運動です。
おまけ
ちなみに今読んでいる本は、ドラマ化もされている髙田郁さんの『金と銀』です。
関西の細かい方言の違いとか
江戸時代の商家の様子とか
どうやって調べたんだろうと思うくらい知識量と描写が深く、作品の世界にどんどん入っていけます!
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