何を書けばいいかわからないときは
作家のひろ健作です。
ツイッターやインスタだとつぶやけるのに、noteやブログだと書けないという人がいます。何を書けばいいのか、どこから書けばいいのか、わからないと言うのです。
よく文章術の本なんかでは、こんなことが言われています。
・自分が書きたいことを書くな。そんなもの誰も読みたくはない。
・読み手のことを考えて書け。でないとひとりよがりになる。
・まずターゲットを絞れ。読者ひとりに向けて書けば書けるしターゲット以外の読者にも響く。
例:ポテトチップを食べ、ユーチューブを流し見している18歳男子高校生。異性に目覚めはじめ、学業とのバランスに悩む。ゲームが好きでタバコとアルコールもこっそりたしなんだことがある。サラリーマンの父との関係は悪い。専業主婦の母は就職はと口うるさい。そんな男子高校生に向けて。
・読みたいことを書け。
自分が最初の読者。自分がワクワクして夜も眠れないほど読みたくなる本。そんな本だったら自分以外にも読者は出てくるハズ。
・とにかく1日どんなことでもいいから書くこと。書きはじめたら書ける。
しかしこんなこと感じたこと、ないですか?
書こうとするときに「こんなの誰が面白がるだろうか」「こんなこと書いて批判がきたらどうしよう」「つまんないよね、こんなの」「反応がなかったらどうしよう」……などなど、読み手のことを考え過ぎて、書けなくなるんですよね。
また冒頭の「書きたいことを書けばいい。」つったって、そもそも書きたいことが思い浮かばない。ネタを想いつかない状況では、書くことすらないとなって書けなくなるものです。
そんなときにどうするか?
あなたならどうします?
ちょっと考えてみてください。
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まず、書きたい「こと」という「こと」を探すのを止めることです。書きたい=言いたいことはあるはずです。不満でも何でもいい。いま、胸にある想いを言う――だったら言えませんか?
なんにもないんだよね
読んでくれるのかな
自信がない
反応が怖い
読んでくれるのかな
何でもいいんです。何でもいいのでまず自分の胸にある想いを飾らず外に出してみましょう。そうすると少しずつ何か言いたく(書きたく)なってきます。
これ、専門用語で「クリアリング」と言います。心のデトックス効果が働き、フタをしていた部分が外れ、想いが外に出るようになります。そうすれば、体調がよくなり、からだが軽くなり、精神的にラクになります。
クリアリングとは
私が文章のことでずっと悩み、ブログや本を書くにあたって、ずっと考えてきたことは、①書きたいことを書けばいいのか、それとも、②読者を想定して読んでもらえる文書を書けばいいのか、ということです。
ほとんどの文章指南術や、ライター向けの本では、後者②を主張します。読者がいない文章なんて出しても意味ないからです。
しかし私はこの主張に異議を唱えます。それは以下の理由からです。
・そもそも読み手のことを考えて文章を書こうとすると、エネルギー(情熱やワクワク)が下がる。下がると面白くない文章になり、刺さる文章にはならない。
・読み手のことを考えると「反応を気にする」ため、文章の外側に観えないガードレールのようなものができる。すると言ってることはわかるけれども枠にハマったおもしろくない文章になる。
・自分の想いにフタをして書くため、どこかぎこちなくなり重たくなる。
文章を読んでいて、言っていることはわかるんだけども……でもね、何か違うんだよね、という印象を持ったことはないでしょうか? それというのは読み手のことを考えて、さも寄り添ったような文章になっているんだけどもおもしろくないんです。
ほら、よくいません? 周りに。
この人理解力あるし、話も聴いてくれるんだけども、付き合っていて面白くない人。刺激がないし、いてもいなくてもいい。なんかわかったふうに接してくれてるようだけど、深いところまではわかってくれてない。そんな感じの人。
それと一緒で読み手のことを考えて文章を書くと、パっとしない文章になるんです。それよりもまず、自分が言いたいこと、言いたい主張、想いをまず書き出す。そうしていくうちにほんとうに言いたいことや伝えたいメッセージが浮き彫りになってくるんです。
創作者というのかな、自分にしか出せない「声」を拾い上げて行く。そうすれば何かしら共通の響くものが出てくるんです。
文章が書けない、そんなときはまず、あなたの言いたいことを書いてみましょう。いまある胸のうちにある想いでもいいです。誰も読んでくれなくていいです。そのうちに意外と粗削りなあなたの文章が次第に光っていきますよ。