オーラと補色残像
私は、オーラを見ることができない。
オーラが見えたら、おもしろそうだなあ。オーラが見える人に憧れて、オーラの見方を教える動画を参考にして練習する。
練習方法は「手をじっと見つめる」というもの。
じっと見つめることに慣れてくると、ぼやあと、手の輪郭の淵になにやらオーラっぽいものが見えてくる。お!私もオーラが見えるようになるかも!と期待する。わくわく!
白いもやのように見える時もあれば、
やや緑っぽく見えることもある。
これ、なにかに似てるな…。
なんだっけ。
あ、あれだ。影送りだ。
ちいちゃんのかげおくりだ。
オーラを「ちいちゃんのかげおくり現象」と仮定して、調査を開始する。こういう事を調べ出すと、夢がないなあと思うけれど、それでも知りたいから仕方ない。
1.影送りとは
陰性残像ってなんだろ?
陰性があるなら、陽性もあるのかな。
2.残像とは
(1)陽性残像「正の残像」
・今まで見ていたものと、同じ色合いで見える現象。
・光の刺激が強く短い時に現れやすい残像。
(2)陰性残像「負の残像」
・元の色とは、逆の色(補色)が見える現象。
・補色残像とも呼ばれる。
そういえば、目をつぶった時に見える模様も、ずっと不思議で気になっていた。その謎は、まだ解明されていないらしい。あたりまえのように体験している現象も、まだまだ分からないことばかりなのだ。おもしろい。
残像効果には、「時間残像」「補色残像」「運動残像」というものがあるらしい。ちいちゃんのかげおくり現象、もといオーラに関係しそうなのは「補色残像(陰性残像)」だ。
3.補色残像(陰性残像)
補色とは、色相環(color circle)で正反対に位置する色の組合せ。
補色残像(陰性残像)とは、ある色をしばらく見つめた後、その色を視界から消去すると、視覚上にはその補色が残像として残ること。
この性質を活用して、外科手術室の内装や手術着を薄い緑色にする事で、血液(赤色)の残像である緑色を消去したり、牛乳パックのパッケージに青色を使用することで、青色の残像であるクリーム色(黄色?)を出現させ、濃い牛乳というイメージを消費者に与える効果を狙っていたりする。おもしろい。
イリュージョンフォーラムのサイトで、色の残効を試せる。ぜひ!
4.オーラって、なんだろう
オーラを見る練習中、手の淵に浮かび上がった白色や緑色。それは、手の肌色(薄っすらと透ける血の色など)の補色なのかもしれない。
オーラのようなものは、補色残像による光の残像なのだろうか。
でも、オーラを見る人は、補色ではない色も見ているはずだ。
私のようにオーラを見れない人でも、誰かと一緒に居る時に、居心地が良かったり、なんだか嫌な気分になる事はある。部屋に入っただけで、険悪な雰囲気を察知した経験もある。それは、その人やその場の雰囲気(オーラ)を感知しているということだ。
オーラが見える人は、その雰囲気を、色(視覚)で認識できるのだろう。オーラが見える人にとっては、あたりまえの現象なのかもしれない。私達が、雰囲気を察知できるように。
視覚で認識できる光ではない何か。
それがオーラなのだろう。
そのオーラが何なのか。とても興味があるけれど、オーラについて調べ出すときりがないので、今回はここで調査終了。
練習を続けたら、オーラは見えるようになるのかな。気長に、じっと手を見つめ続けよう。
おわり