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オーラと補色残像

私は、オーラを見ることができない。

オーラが見えたら、おもしろそうだなあ。オーラが見える人に憧れて、オーラの見方を教える動画を参考にして練習する。

練習方法は「手をじっと見つめる」というもの。

じっと見つめることに慣れてくると、ぼやあと、手の輪郭の淵になにやらオーラっぽいものが見えてくる。お!私もオーラが見えるようになるかも!と期待する。わくわく!

白いもやのように見える時もあれば、
やや緑っぽく見えることもある。

これ、なにかに似てるな…。
なんだっけ。

あ、あれだ。影送りだ。
ちいちゃんのかげおくりだ。

オーラを「ちいちゃんのかげおくり現象」と仮定して、調査を開始する。こういう事を調べ出すと、夢がないなあと思うけれど、それでも知りたいから仕方ない。

1.影送りとは

影送り(かげおくり)とは、良く晴れた日中に、地面に何もなく自分の体が他の物体の影に入らないような状態の場所で自分の影を10秒程度じっと見つめ、それからすぐに空を見つめると、さっきまで見ていた自分の影が5秒程度映るという現象のことをいう。陰性残像の一種。

Wikipedia「影送り」より引用

陰性残像ってなんだろ?
陰性があるなら、陽性もあるのかな。

2.残像とは

残像効果(ざんぞうこうか)は、主に人の視覚で光を見たとき、その光が消えた後も、それまで見ていた光や映像が残って見えるような現象のこと。発現場所は網膜内と考えるのが一般的であるが、脳の側とする見方もある。

Wikipedia「残像効果」より引用

(1)陽性残像「正の残像」

 ・今まで見ていたものと、同じ色合いで見える現象。
 ・光の刺激が強く短い時に現れやすい残像。

(2)陰性残像「負の残像」

 ・元の色とは、逆の色(補色)が見える現象。
 ・補色残像とも呼ばれる。

目をつぶったときの模様や残像は、目の構造と脳の錯覚によって見えるもので、いずれも近視やその他の目の病気とは関係なく、誰にでも普通に起こる現象です。

「目をつぶったときに見える模様って、何なの?」より引用

そういえば、目をつぶった時に見える模様も、ずっと不思議で気になっていた。その謎は、まだ解明されていないらしい。あたりまえのように体験している現象も、まだまだ分からないことばかりなのだ。おもしろい。

残像効果には、「時間残像」「補色残像」「運動残像」というものがあるらしい。ちいちゃんのかげおくり現象、もといオーラに関係しそうなのは「補色残像(陰性残像)」だ。

3.補色残像(陰性残像)

補色とは、色相環(color circle)で正反対に位置する色の組合せ。

色相環(Wikipedia「色相」より転載)

補色残像(陰性残像)とは、ある色をしばらく見つめた後、その色を視界から消去すると、視覚上にはその補色が残像として残ること。

この性質を活用して、外科手術室の内装や手術着を薄い緑色にする事で、血液(赤色)の残像である緑色を消去したり、牛乳パックのパッケージに青色を使用することで、青色の残像であるクリーム色(黄色?)を出現させ、濃い牛乳というイメージを消費者に与える効果を狙っていたりする。おもしろい。

イリュージョンフォーラムのサイトで、色の残効を試せる。ぜひ!

4.オーラって、なんだろう

オーラを見る練習中、手の淵に浮かび上がった白色や緑色。それは、手の肌色(薄っすらと透ける血の色など)の補色なのかもしれない。

オーラのようなものは、補色残像による光の残像なのだろうか。

でも、オーラを見る人は、補色ではない色も見ているはずだ。

オーラとは、生体が発散するとされる霊的な放射体、エネルギーを意味する。転じて、ある人物や物体が発する独得な、または霊的な雰囲気や、なんとなく感じる力、威圧感なども指す。

Wikipedia「オーラ」より引用

私のようにオーラを見れない人でも、誰かと一緒に居る時に、居心地が良かったり、なんだか嫌な気分になる事はある。部屋に入っただけで、険悪な雰囲気を察知した経験もある。それは、その人やその場の雰囲気(オーラ)を感知しているということだ。

オーラが見える人は、その雰囲気を、色(視覚)で認識できるのだろう。オーラが見える人にとっては、あたりまえの現象なのかもしれない。私達が、雰囲気を察知できるように。

視覚で認識できる光ではない何か。
それがオーラなのだろう。

そのオーラが何なのか。とても興味があるけれど、オーラについて調べ出すときりがないので、今回はここで調査終了。

練習を続けたら、オーラは見えるようになるのかな。気長に、じっと手を見つめ続けよう。

おわり

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