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【ランニングシューズで見る箱根駅伝2025】9割以上が履いていた“絶対王者”ナイキが転落したヤバい理由を元箱根駅伝ランナーが徹底解説!!

こんにちは!陸上中・長距離専門プレイングコーチのhiroです。

本日は「シューズで見る箱根駅伝2025:9割以上が履いていた“絶対王者”ナイキが転落したヤバい理由を元箱根駅伝ランナーが徹底解説!!」というテーマで語っていきたいと思います。

今年の箱根駅伝、皆さん見ましたか?どうでしたか?

シューズの観点で見てもめちゃくちゃ面白いので、マラソン自己記録更新を目指して現在進行形で様々なシューズを履きながら、今伝えられることがあるかなと思い、シューズの観点から皆さん自身の記録向上に役立つ内容をお届けします。

「こういう人にはこういうシューズが合うんじゃないか」みたいな発見もあると思うので、興味のある方は最後までご覧ください。

まず、昨年2024年のデータを見ていきましょう。1位ナイキ、2位アシックス24.8%、3位アディダス18.3%という結果でした。

2~4年前のヴェイパーフライNEXT%時代はシェア率90%以上だったのに、2024年で落ち込んできて、今年はなんと1位アディダス36.2%、2位アシックス、そしてナイキはシェア率42%から3位に転落という結果です。

様々な見解があると思いますが、僕の結論を先に言うと、シューズの多様化によって、自分の走法やコースの特性に応じたシューズ選択ができる選手が増えたからだと思います。

僕が箱根駅伝を走ったのは2018年1月。その前の年の2017年9月か10月頃に初めてナイキのヴェイパーフライ4%が発売されました。

当時は厚底カーボンシューズといえばヴェイパーフライ4%くらいで、その後フライニット、ネクスト%と出たくらい。各メーカーにそういった概念がなく、履かないと戦えない状態でした。

しかし、2021~2022年頃から各メーカーがヴェイパーフライに対抗しようと研究を重ね、今ではナイキだけでなくアシックス、アディダス、特にアディダスは様々なシューズを開発し、多くのランナーに合うシューズが増えてきたと思います。

区間順位で見ても、アディダスが区間賞6個、ナイキが1区と5区の2個。アディダスは平坦区間が多い印象です。プーマ、HOKAもありますが、選手の総力も関係しているでしょう。それにしてもアディダス6個はすごいですよね。

なぜこうなったのか、僕の分析を話すと、1つはアディダスはソールの厚さに応じたシューズのラインナップが豊富という点です。ジョグシューズだけでもSL、スーパーノバ、ボストン12など用途別のシューズがあるのは魅力的です。レースペースに近いシューズも多く、匠戦、ボストン12など、距離やスピードに合わせて選択できます。

公式では使用できませんが、練習用にはプライムX(50mm厚底、カーボンプレート2枚)があり、本番では安定性重視でPro4や匠戦を選ぶなど、厚さに応じてカーボンプレートを使い分け、練習と本番で使い分けることができます。

50mm厚底は未経験の方も多いと思いますが、あれを履くことで厚さに応じたシューズ選択ができるのがアディダスの良さだと思います。ニューバランスにもスーパーコンプトレーナーなど40mm以上の厚底はありますが、50mmは驚異的です。しかも反発は抑えられています。

ナイキが転落した理由に戻ると、ランナーの自己理解が進み、「この身長、体重、足の長さなら、この距離にはこのシューズ」といった分析ができるようになったからだと思います。最近の大学駅伝事情は詳しくないですが、ヴェイパーフライ4%が出始めた頃よりは、自分の走りに合ったシューズ選択ができるようになっているはずです。

皆さんに伝えたいのは、僕が勧めるシューズや案件ではなく(忖度なしで案件ももらっていません)、色々な意見を参考にしながらも、必ず足入れして感触を確かめ、合わないなら買わない方がいいということです。

自分の感覚、用途、目標に応じてシューズは変わるので、カーボンプレートシューズだけを練習からレースまで履いていると故障しやすいという声も聞きます。

ナイキ、アディダス、アシックスなど様々なメーカーがありますが、ブランドに縛られずに、自分に合ったシューズを選ぶことが大切です。大学駅伝や実業団、プロ選手は契約でメーカーが限定されますが、市民ランナーや僕のような自己ベストを目指すランナーは様々なメーカーを試せる良さがあります。

「この練習にはこのシューズ」というのを、スポーツ店で足入れ、試走、返品交換も活用しながら、2~3足程度、各メーカーから選んでいくのがおすすめです。ブランド縛りはなくしましょう。

練習では反発しすぎないシューズも大事です。サブ2.5や2時間20分切りを目指す方、サブ3を目指す方でも、あえてカーボンプレートではないシューズを選ぶことで、後半失速せずに走り切れることもあります。僕の会員の方でも、そういった選択でマラソン自己ベストを達成しています。

フルマラソンは最後まで走り切ることが目標なので、距離と使用シーンに応じてメーカー、練習用とレース用を分けることを、今回の箱根駅伝の結果から意識してみてください。

おすすめは…と言っても色々な意見があるので、自分で選んでほしいです。サブ2時間40分くらいなら、アシックスのマジックスピードなど、重めのカーボンプレート入りシューズの方が合う人もいます。メタスピードスカイやメタスピードエッジ+を必ず履く必要はなく、フルマラソン、ハーフマラソン、10km、5kmなど、距離ごとに合ったシューズを練習で試しながら選ぶのがおすすめです。

話は変わりますが、僕のロードレース用シューズを紹介します。5kmまではニューバランスのRC5280(薄底、軽量)、ハーフまでは匠戦10、フルマラソンも匠戦10を履いています。厚底すぎない中足底のシューズが、僕のようなピッチ走法で筋力がないランナーには合っています。

ヴェイパーフライ4%、NEXT%、アディオスProなども試しましたが、後半の足の回転が落ちてしまうので、厚底すぎない匠戦10を選んでいます。ナイキでいうとストリークフライのようなイメージです。

今回の箱根駅伝で使用されたシューズ一覧も調べれば出てくるので、メタスピード、アディオスPro、ヴェイパーフライ、アルファフライなど、自分に合ったシューズ選びの参考にしてください。

このnoteでは、

元箱根駅伝ランナーの僕自身が

マラソンで自己記録向上を目的に
現在進行形で走りつつ、

・箱根駅伝を目指す学生ランナーがいる親御さん
・マラソンで自己ベスト更新を目指す社会人ランナー

に向けて

指導するプレイングコーチとして活動してます。

ここまで見て今回の記事が参考になったと思っていただけた方は高評価、ベルマークの通知ボタンとあなたの感想や体験談もコメント欄でシェアしてください。

それではまた次の記事でお会いしましょう。
ご視聴ありがとうございました。


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