子どもに教えられた「悪循環のループ」(#6 コンパッショネートなシステム思考を子育てやなんやかんやで使う)
車社会の米国・郊外暮らしですが、習い事などの送迎は、なるべく歩いて送っていくようにしています。「みんなみたいに車で送ってよ」(車で送迎するほうが一般的)と言われるたびに、「歩ける体力って大事だと私は思っている。歩ける場合はできる限り歩こうよ」と伝えてきました。
さて、わが子は今夏、泊まりがけのアウトドア系のキャンププログラムに初参加。帰宅後、こんな大変なことがあった、あんな面白いことがあった、といろいろ教えてくれました。一番つらかったのは、寝袋などの入った重いバックパックを背負って、山道を長距離歩いた日。雨風が強くて、泣き出す子がいるなど割とハードな行程だったとのこと。
「あ、でも、習い事の行き帰りに歩いているおかげで、結構ちゃんと歩けたんだよ」。さらにその後、こう続けました。
「で、山道でたくさん歩けたから、さらにもっと歩けるようになれたと思う」
普段歩いているおかげで、山道でも意外と歩くことができて、そこでいつもより長い距離を歩いたおかげで、さらにもっと歩けるようになった、とのこと。
普段歩いていることの良さを実感してくれたことも喜ばしいけれども、自分の行動の中に生じた、「好循環のループ」に自分で気づき、それを言葉にして教えてくれたことが嬉しかった。
で、その話を聞きながら私の頭に浮かんだのは、最近自分のジョギングの回数が減っているという事実。「走らない→久々に走るとしんどい→しんどいから楽しくない→走らない」の悪循環ループがくっきり見えて、日焼けして少したくましくなったわが子を前に、反省した瞬間でした。