小林 浩子 Hiroko Kobayashi

新聞記者、雑誌編集者などを経て、フリーランスのライター・編集者に。近年は子育て・教育関連記事を中心に企画・取材・執筆。自分の子育てをきっかけに「学び」について探究している。現在、一時的に米国で子育て中。ライフワークは「対話」を文章化すること。

小林 浩子 Hiroko Kobayashi

新聞記者、雑誌編集者などを経て、フリーランスのライター・編集者に。近年は子育て・教育関連記事を中心に企画・取材・執筆。自分の子育てをきっかけに「学び」について探究している。現在、一時的に米国で子育て中。ライフワークは「対話」を文章化すること。

マガジン

  • コンパッショネートなシステム思考を子育てやなんやかんやで使う

    「コンパッショネート・システムズ」のアプローチを子育てなどに使う試みについて。

  • ツールで「子育て対話」 ~親のためのシステム思考~

    オンラインイベント「ツールで『子育て対話』 ~親のためのシステム思考~」の振り返りなどを投稿します。システム思考などのツールを使って、みんなでちょっと立ち止まってみませんか。同じ旅に出ている「仲間」と対話することで、気づけることがあるかもしれません。

最近の記事

#3 ツールで子育て対話~親のためのシステム思考~

親が勉強を教えようとして親子げんかになる  「親が子どもに勉強を教えてけんかになる」。家庭では割とよくあるシーンかもしれません。そんなとき子どもはどんな感情を抱いているでしょうか。親はどんな感情を抱いているでしょうか。家庭という場で感情が渦巻く場面です。 「怒り」「イライラ」。  では、そんな親子げんかが繰り返されたとき、どんな感情がわき起こるでしょうか。  米国に来た当初は、宿題をきっかけに親子げんかが絶えませんでした。英語を話せないのに、米国の学校に突然放り込まれ

    • #2 ツールで子育て対話~親のためのシステム思考~

      ある夜、台所で勃発した小さな争い  ある平日の夜の台所。オーブンにはマフィンの生地が並び、少しずつ膨らみつつある。その横で、母と子がケンカしている。 子「せっかく作った生地を落としちゃったんだよ!」 母「夕飯つくるために私がオーブンを使うって分かってたよね!」  子は、マフィンの生地の一部を落としてしまったことにショックを受けている(でも、一人でなんとか事態を収拾してオーブンに入れて焼き始めた)。母は、時間を逆算して、あとは焼くだけというところまで下準備した夕飯用の鶏肉

      • 子どもに教えられた「悪循環のループ」(#6 コンパッショネートなシステム思考を子育てやなんやかんやで使う)

         車社会の米国・郊外暮らしですが、習い事などの送迎は、なるべく歩いて送っていくようにしています。「みんなみたいに車で送ってよ」(車で送迎するほうが一般的)と言われるたびに、「歩ける体力って大事だと私は思っている。歩ける場合はできる限り歩こうよ」と伝えてきました。  さて、わが子は今夏、泊まりがけのアウトドア系のキャンププログラムに初参加。帰宅後、こんな大変なことがあった、あんな面白いことがあった、といろいろ教えてくれました。一番つらかったのは、寝袋などの入った重いバックパッ

        • #1 ツールで子育て対話~親のためのシステム思考~

          夏休みにスクリーンタイムを増やすべきか否か  突然ですが、子どものスクリーンタイムについて悩んでいる、という人はきっと多いと思います。タブレットで動画を見たり、オンラインゲームをしたり……。どれくらいの時間がその子にとって最適なのか、悩ましいものです。何しろ自分が子どもだったころは存在しなかった「時間」です。  普段は1日〇分まで、という制限時間を決めていますが、夏休みになって浮上したのは、「スクリーンタイムを増やすべきか」という問いです。学校や習い事がないので、普段より

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        • コンパッショネートなシステム思考を子育てやなんやかんやで使う
          6本
        • ツールで「子育て対話」 ~親のためのシステム思考~
          3本

        記事

          #5 コンパッショネートなシステム思考を子育てやなんやかんやで使う

          「うちの子だけ遅れてしまうのは困る」という不安   子育てと「焦り」は切っても切れない関係ではないかと#3で書きましたが、子育てと「不安」も切っては切れない関係です。  例えば、小学校入学前にありがちなこんな疑問。「入学前にひらがなの読み書きを練習しておくべき?」。親の気持ちの根底には「うちの子だけ遅れてしまったら困る」といった不安があると思います。  コンパッショネート・システムズの基礎ワークショップでこんなワークをしました。2人一組のペアになります。私は右腕を前方向

          #5 コンパッショネートなシステム思考を子育てやなんやかんやで使う

          #4コンパッショネートなシステム思考を子育てやなんやかんやで使う

          「対話」に苦手意識を持っていた昔の自分  いやあ、対話って言われてもね……うーん。少し昔の自分は、よく分からないままに対話というものに苦手意識を持っていました。対話と聞くと、なぜか身構えてしまっていました。  なぜそう感じていたのか。突き詰めると、「どんな自分」で参加すべきかが分からなかったからだと見えてきました。  例えば、編集者やライターとして誰かと相対するときは、自分の役目がはっきりと分かっています。また、学校関連など自分の子どものつながりで誰かと会う場合、「親」

          #4コンパッショネートなシステム思考を子育てやなんやかんやで使う

          #3コンパッショネートなシステム思考を子育てやなんやかんやで使う

          忙しくて「待てない自分」に罪悪感  「子育て」と「焦り」は切っても切れない関係な気がします。  振り返ると、自分自身も毎日焦り続けていました。家事も仕事も常に前倒し。朝食時に夕飯は作っておく、子どもが体調を崩すなどの事態に備えて仕事は常に前倒しスケジュールで進める……などなど。  不思議なことに、前倒ししたからといって、心のゆとりは生まれませんでした。「不測の事態」のために前倒ししているはずなのに、不測の事態が起きなかった場合は、その分さらに前倒しする、という訳の分から

          #3コンパッショネートなシステム思考を子育てやなんやかんやで使う

          #2コンパッショネートなシステム思考を子育てやなんやかんやで使う

          思い通りにいかない子育て  子育て初期は、自分があまりにも無力で、失格印を押されたような気がしたことが何度もありました。自分が全力を尽くしても、何一つ自分の思った通りに進まなかったからです(もちろん子どもからもらう喜びはたくさんありましたが)。  しばらくして、子育ては、勉強や仕事などとはそもそも全く異なる性質のもので、自分がどれだけ頑張っても思った通りに進まなくて当たり前だと気づきました。しかし、自分に染みついた思考の習慣はなかなか強固です。仕事などに対するのと同じ「頭

          #2コンパッショネートなシステム思考を子育てやなんやかんやで使う

          コンパッショネートなシステム思考を子育てやなんやかんやで使う #1

          子育てで「親も成長する」ための工夫  「コンパッショネート・システムズ」というカタカナ語を聞いても、どんなものかまったく想像しづらいですよね。  まず、このマガジンをスタートした理由は、自分自身が子育てなどで直面する悩みや疑問、モヤモヤに「コンパッショネート・システムズ」のアプローチが役立っているから(もちろん学びも子育ても現在進行形、絶賛試行錯誤中です)。*コンパッショネート・システムズはMITのピーター・センゲ氏(著書に『学習する組織』『学習する学校』など)とメッテ・

          コンパッショネートなシステム思考を子育てやなんやかんやで使う #1

          自己紹介/システム思考と子育てと「対話を書く」ということ

           はじめまして、小林浩子と申します。新聞記者、雑誌編集者などを経て、フリーランスのライター・編集者に。自分の子育てをきっかけに、「学び」について探究する日々を重ねています。現在、一時的に米国で子育て中。  日本にいたときの近年の活動を挙げると、日経xwomanDUAL編集部で教育・子育て分野を中心に、記事を企画・取材・執筆。「なぜ子育てはこんなに大変なのか」「今の子育て手法や教育で大丈夫?」といった問いを胸に、多様な専門家などに取材して記事を書いてきました。 親が「幸せ」

          自己紹介/システム思考と子育てと「対話を書く」ということ