急成長スタートアップが組織づくりで意識していること
おはようございます。
SUPER STUDIO COOの花岡です。
SUPER STUDIOは、EC/D2C領域で法人向けECプラットフォーム「ecforce」を提供するSaaS企業です。
SUPER STUDIOもついに300名を突破しましたが、そんな中でも、組織サーベイのスコアは偏差値68.3のレートはAAAを獲得することができました。
実は、私たちは50名程度の頃に導入したのですが、その時もAAAで、創業したばかりの人数規模の少ないフェーズでは比較的高いスコアが出やすいのですが、300名を超え、今もなお年間100名程度のペースで増加し続けている組織フェーズにおいてこういう結果を得られたことは非常に誇らしいことだと思っています。
SUPER STUDIOは採用においてもリファラルが非常に強く、また、エージェント様経由の参画が比率的にも増えている中でも問題なく組織が成長していることから、カルチャー浸透なども非常にうまくいっているため、いろいろな会社様から何をやっているのかを聞かれることが非常に多いです。
この記事では、改めて、SUPER STUDIOが組織づくりで意識していることを言語化できればなと思っています。
社内のメンバーにも改めて認識してもらいたいですし、組織づくりで悩まれている方の参考に少しでもなれば幸いです。
人の強みにフォーカスする組織づくり
SUPER STUDIOは大前提として、バリューやカルチャーを最重要視する会社です。詳細は以下の記事で触れているのでご興味ある方はぜひ。
「何をやるかより誰とやるか」を大切にし、バリューに基づく行動指針にあるようなカルチャーが強みであるSUPER STUDIOだからこそ、今まで一貫して、人の強みにフォーカスした組織づくりを目指してきました。
このルーツは、僕たち、共同創業者そのものだと思っています。
SUPER STUDIOが外部の経営者や投資家の皆様からまず驚かれるのは、このフェーズまで共同創業者が誰も欠けずに、全員がコミット状態にあることです。
一般論ですが、共同創業の場合、様々な理由で創業時のメンバーで事業を続けることが難しい状況に陥るケースが多くあるかと思います。その理由は4名の共同創業である僕たちだからこそ、痛いほどわかりますが。笑
僕たちも例外ではなく、本当にいろいろなことがありましたが、ここまで強固な関係でやってこれているのは、プロフェッショナルとして互いの強みにフォーカスしたからだと確信しています。
世の中には、完璧な人間などいません。
創業者も含め、人には強み・弱みが必ずあります。
社内のメンバーはよく認識してくれていると思いますが、創業者4名も全く強みが異なります。
外交が得意な林・真野、数字に強い花岡、技術のビジネス活用が強い村上。
そして、組織のメンバーたちも同じです。
マネジメントや交通整備は苦手だけど、とにかく突破力のある人もいますし、その逆も然りです。
そして、事業フェーズにおいてはその輝き方も異なります。例えば、事業の0→1フェーズでは多少場当たり的でも突破力のある人がいないと事業は立ち上がりません。一方で、事業が一定立ち上がった後は、問題解決、PDCAといった能力がなければ、うまくグロースしていきません。
スタートアップのように短期で事業を急成長させていかなければならない企業にとってはこれら両方が必要です。
特にSaaSのようなビジネスモデルだと、カスタマージャーニー上にマーケティング、セールス、オンボーディング、サポート、サクセス、プロダクト開発、デザインなど様々なロールが繋がっているので、部署間のコンフリクトは構造上おきやすい。
また、組織規模が大きくなると、組織の階層も増え、階層ごとのマネージャーに求められる要件も高くなりますし、会社のフェーズが進めば進むほど、メンバーに求められる専門性も高くなっていきます。
そうすると、例えば、特定領域の専門性についてはマネージャーよりもプレイヤーのほうが高いことなんて平気でおきます。
組織階層において特定の能力においては上位が下位の完全上位互換関係ではなくなります。これはハイレイヤーにこそ起きやすい事象です。
つまり、自分より相手が弱い部分なんてのはあって当たり前ということです。
だからこそ、そんなことに目を向ける意味はなく、相互理解を深め、成果を最大化するために、より良い組織にしていくために、人の強みフォーカスし、互いを最大限ワークしあえる関係を構築していくことが何より重要だと考えています。
オーナーシップをもって組織課題と向き合う仕組みづくり
SUPER STUDIOは人員数が順調に右肩上がりなこともあり、リファラルも強く、よく外部の方から組織課題がなく常にうまくいっていると誤解されることが多いのですが、全くそんなことはなく、組織や人と真摯に向き合ってきた結果だと思っています。本当に色々なドラマがあり、なんでこんなにもわかりあえないんだろうと本気で涙したことも多々あります。
実際、僕自身も組織が100名を超えるまで、マインドシェアの9割は組織課題と向き合っていたような気がします。
SUPER STUDIOがモチベーションクラウドの組織サーベイを導入したのは2018年頃で組織が50名程度の時に導入しました。当時のスコアは偏差値72.3、最高レートの「AAA」でした。
しかし、組織の急拡大や事業方針の転換、事業フェーズなどとてつもないスピードで色々なことが変化し、企業の成長に個の成長が追いつかない事象が至るところで発生しました。この話を書き出すと書籍のボリュームになりそうなので、割愛しますが、組織と向き合い続けることで、今回、偏差値68.3の最高レート「AAA」の状態に改善していくことができました。
これは「組織を良くする」ということに、多くのマネージャーはもちろん、メンバー自身もそれぞれがオーナーシップをもって取り組んできた結果だと思います。
その仕組みについて簡単にですが、意識していることを書ければと思います。
そもそも組織サーベイのスコアをなぜ信頼しているのか
前提として、組織サーベイを改善するためにいろいろの施策をやっているSUPER STUDIOなのですが、それにはしっかり背景があります。
正直、本質を追求する我々ですので、よくわからないスコアを闇雲に改善しにいくというような非合理的な施策は実施しません。
2018年の導入時、当時50名程度だった頃は、正直、組織課題がどこにあるのかは手に取るように全て把握できていました。
そのため、組織サーベイのスコアを取得する前に「この組織のこのチームは悪く出るはずだし、こういった傾向があるから、こういう項目が特に悪く出るはず。」といった仮説をしっかりと言語化してから組織サーベイを導入しました。
その結果、組織サーベイが出す答えと、経営陣が認識している課題がほとんど完全一致しました。この検証を3回程度徹底的に実施して、SUPER STUDIOにおいては、この組織サーベイのスコアは信頼できると判断し、その後も継続して組織課題の1つの指標として取り入れているという背景があります。
そのため、あくまでも組織サーベイのスコアは1つの指標であり、今も組織課題においては現場感を最重要視しています。
大事なのはさまざまな観点で組織状態を確認することで、違和感に気づき、改善アクションを取れることです。
組織サーベイのスコアをグループマネージャーのKPIにしている
カルチャーの記事でも詳細を書きましたが「何をやるかより誰とやるか」で集まったSUPER STUDIOだからこそ、どんな組織状態で仕事できるかが成果に大きく影響を与えると確信しています。
だからこそ、成果を最大化するためには、個々の強みを見極め、強みを活かした人材配置や心理的安全性のある組織状態を作ることは必須であると考えています。
そのため、明確にグループを統括するグループマネージャーのKPIに明確に設定しています。
組織サーベイのスコアを改善するためのPDCA運用を徹底
組織マネジメントへの関心度というのはグループマネージャーは全員高いですが、温度差は多少あるのも事実です。
そのため、300名規模になると一定再現性のある仕組み化が必要です。
現在は組織サーベイのエンゲージメントスコアが一定閾値を下回った組織には人事組織も関わらせていただき、現場感と組織サーベイの結果による傾向分析結果をあわせて組織課題を言語化し、ネクストアクションの検討や実行を実施していく運用をとっています。
また、組織サーベイのスコアが高いからといって組織課題がないということでもありません。必ずスコアに現れない課題というのは存在します。
例えば、KPIの達成状況が悪いのに、エンゲージメントスコアが異常に高いと、明らかに期待値のズレがあるケースが多かったりします。
そのため、単にあげればいいということではなく、1指標としてみつつも、現場感を大事にし、組織課題の言語化、ネクストアクション、効果の確認、さらなる改善というPDCAを運用していくことを組織全体で徹底しています。
組織改善はマネージャーだけでなくメンバーもオーナーシップをもつべき
組織課題の話になると、マネージャーばかりにフォーカスされがちだなと思います。僕はここまで組織をつくってきて思うのは、マネジメントは組織において重要ではあるが、マネジメントさえあればうまくいくという万能なものではないということです。
仮にやる気が全くないメンバーが5人集まっている組織のマネジメントと、やる気のあるメンバーが5人集まっている組織のマネジメントとでは、難易度が全く違いますし、前者のような状態になっていたら再現性のある改善は不可能じゃないかと個人的には思います。
会社は学校ではありませんので、大前提として、全員が会社や組織を良くしたいという想いがないことには改善は難しいです。
だからこそ、SUPER STUDIOは採用時にカルチャーフィットを最重要視しています。
マネージャーは当然、役割としてその責任はあるわけですが、メンバー自身も組織をよくしようと前向きにオーナーシップのある行動を取れるかが重要であり、結局、組織の状態がどうなるかを左右するなと、いろいろな現場を見てきて確信しています。
有言実行の抜擢カルチャーの体現
SUPER STUDIOは年功序列ではなく、成果主義の会社です。
企業が急成長していくと、企業の成長スピードに個の成長スピードが追いつかなくなるという事象が再現性をもって発生します。
そうすることで多くの企業は、企業規模の要件にあったハイレイヤー人材を外部から採用し、いきなり組織の上に就任させてしまうようなケースがよくあると聞きますが、SUPER STUDIOは採用時点で役職を付与することを一度もしたことがありません。
SUPER STUDIOは役職の安売りを一切しません。
以下の記事でも数年前に書いたものですが、これは今もなお、徹底しています。
こういった組織運用の実現を支えているのは明確に「抜擢カルチャー」です。
SUPER STUDIOは、古巣だから、男性だから女性だから、リファラルだから、上のポジションにいくという事は一切ありません。
パフォーマンスではなく、しっかりと成果を出している方に目を向け、抜擢し続けてきました。そこに何のバイアスも存在しません。
事実、SUPER STUDIOの執行役員/GMには女性もおり、5割が育休もとっていますし、中には東京在住じゃないメンバーもいます。
そして、成果による抜擢は各レイヤーごとに実施しています。
僕はキャリア・教育において、立場が人を育てるところは実際のところ大きいと思っています。
人によっては立場を与えられなくても、勝手に目線を上げ、成長していく人もいますが、立場が上がる事で強制的に目線を上げ、短期でとてつもない進化を遂げる人たちをたくさん見てきています。
今回も2023年10月より大型の体制変更を行いましたが、新たに執行役員に8名、グループマネージャーに8名が新たに就任します。そのすべてが当然、既存のメンバーから抜擢されています。
社歴も最短1年以内の人も普通にいますし、3年って人もおりバラバラです。また、抜擢は当然マネージャーだけじゃなくて、セールスからエンジニアまで、スペシャリストとしてあらゆる専門領域でゲームチェンジを起こしてくれている方々もたくさんいます。
ほんの一部ですが、抜擢事例をスピード感なども含め軽く共有できればとおもいます。
事例①:育休を取得し、入社5ヶ月で最速でグループマネージャーに昇格。PMM組織の立ち上げやプロダクトビジョンの策定などプロダクトの進化に貢献し、執行役員へ
※SUPER STUDIOのグループマネージャーはいわゆる部長です。
中川 亮 (PdM領域)
2021年5月に入社し、SIer出身でEC領域もプロダクトマネジメント領域も未経験ではありましたが、高い視野でプロダクトマネジメント領域でゲームチェンジを起こしてくれました。革命的な活躍している最中、入社から数ヶ月程度経った頃、お子さんが産まれて育休を取得。復帰後も変わらず活躍し、SUPER STUDIOでは最速のわずか5ヶ月でグループマネージャーに抜擢されました。その後も、プロダクトマネジメント領域での成果はもちろん、会社内にプロダクトマーケティングマネジメント組織の新規構築にも貢献し、2023年10月に執行役員に抜擢されました。
事例②:ジュニアレイヤーで参画し、圧倒的な成果と成長を継続し、セールスのグループマネージャーへ昇進。セールスイネーブルメントの立ち上げを経て、人事のグループマネージャーへキャリアチェンジ。その後、最年少執行役員へ。
吉田 光 (人事領域)
2019年3月入社し、EC領域未経験でセールスのジュニアメンバーとして参画しました。セールスの教育体制も仕組みも何もない中で、着実に成果を出し続け、チームリーダー、ユニットマネージャーとどんどん昇進し、2022年1月にセールスグループのグループマネージャーに就任。
その後、セールス組織の教育を担うセールスイネーブルメントの責任者として活躍したのち、2023年1月より人事戦略室の室長に抜擢。
人事組織の責任者として活躍し、圧倒的な成果を出し、2023年10月より人事戦略室の執行役員に就任。SUPER STUDIOの中では、最年少で執行役員に抜擢されています。
事例③:大阪在住。高いエンジニアリングとコミュニケーション能力で入社5ヶ月でグループマネージャーに抜擢。執行役員へ。
細川 貴英(エンジニア領域)
2021年4月入社し、ecforceのマーケティング戦略における重要かつ難易度の高い機能を最速で開発し、高いコミュニケーション能力でメンバーたちからの信頼も集め、わずか6ヶ月でグループマネージャーに就任。エンジニアリングや組織マネジメントはもちろん、全社の中でも誰よりも野球を愛し、全社員が参加する全社会議で常に最も笑いをとっているムードメーカー。
SUPER STUDIOのエンジニア組織はみんなコミュニケーション能力が高く、ビジネスサイドとも仲が良く、全員がプロダクトよくすることにコミットできているのも、彼を筆頭に良好な関係を築けているからだなと思います。
エンジニアリング及びマネジメントはもちろん、エンジニア人材の採用による組織強化を実現したことを評価され、2023年10月に執行役員に就任。
事例④:創業初期からプロダクトからコーポレートまでUI/UXを牽引し、カスタマーエクスペリエンス領域のキャリアや組織構築にも高い関心を持ち、チームを束ね大きな成果を出してきた。
渕上 航(CX領域)
創業初期からSUPER STUDIOのクリエイティブ全般を牽引してくれました。SUPER STUDIOの創業メンバーは全員、デザイナーのキャリアは歩んでいないものの、コーポレートやプロダクトにもたらすデザインの価値は重要視しており、高いこだわりがある中で、要件をインプットし、コーポレートやプロダクトのブランディング・デザインを牽引してくれました。その後、全社的なデザインリテラシーやデザイン業務の品質及び生産性を向上させていくデザインシステムやブランドブックの策定などを行い、また、デザイン領域に閉じず、組織やキャリア形成などさまざまな知見への興味を持ち、世の中のトレンドをキャッチアップし、会社にインストールする重要な役割を担い、2023年10月に執行役員に就任。
SUPER STUDIOには他にもたくさん、活躍人材や抜擢事例があるのですが、それは採用サイトにて順次公開していくので、ご興味ある方はぜひ!
さいごに
「何をやるかより誰とやるか」のSUPER STUDIOは、カルチャーを重視し、本気でミッションにあるコト、モノづくりの世界を変えていきたいと思っています。
成長途中なSUPER STUDIOは、まだまだ仲間を募集しています!
カルチャーに合いそうな方は是非ご応募お待ちしておりますので、何卒、よろしくお願いします!!!
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