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学校選びのポイント(その4)
今回は「数字のマジック」について。
ある学校のHPに「(あえて試験名を書かないが合格率30%ぐらいの試験で)県内合格者の75%が本校の学生です」と書いてあった。75%という数字だけをみれば「スゲー」と思い込んでしまうんだけど、公開されている数値を見たら、県内の合格者は4名で、その学校の合格者は3名だった。
じゃあ、その学校の受験者っていったい何人?受験者=在籍数?などなど、深堀していくと実態というものが分かってしまうんだが、中学生や高校生でそこまで考える生徒はそう多くはないかもしれない。
あと・・・専門学校などでありがちな「就職内定率100%」というフレーズ。これもよくよく見ると、「就職内定率=内定者÷就職希望者」と小さく書かれていたりすることがある。で、この「就職希望者」というのは、進学や家業継承だけでなく、就職するのを諦めました・・・だったり、フリーター希望なども含まれていない。要するに「ウチの学校に入学した人は全員就職できました!」ではないということ。
もちろん、中には「就職内定率=内定者÷在籍者数」で算出した数値も併せて出している学校もあるので、そういった学校は信用してもいいけれど、退学率も一緒に見てみないと実情は見えてこないと思う。
こういった退学、合格、内定などのデータは、学校ごとにHPなんかで公表されていたりするんだけど、見ている人ってどれぐらいいるんだろう・・・。
そういえば、どこかの高校の先生が、こういった公開データをホームページのどのあたり(階層の深さ=どれぐらいクリックすればたどり着けるか)について調べたものを公開していた。まあ、一概には言えないかもしれないけれど、深いところにおいてある学校ほど信用ならない・・・ということなのかもしれないが(苦笑)
こういった数値は実際に足を運ばなくても探すことができるので、事前に調べた上で足を運び、説明されている内容との差異があればしっかりと聞いたほうがいい。言い方は悪いけれど、何かあった時に「入学前に聞いてくれたら答えたのに・・・」みたいな感じになって、いちばんイヤな思いをするのは自分自身なので。