一見恵まれた家庭
私の生まれた家は比較的裕福で、
両親ともに専門的な仕事に就いていました。
母の手づくり絵本や衣服に囲まれて、
初孫として祖父母にも可愛がられて育ちました。
父からも毎日のようにかわいいね、と声をかけられて大きくなりました。
ただし
「きっかけさんはその後もすくすくと成長し、幸せに暮らしました」
とはなりませんでした。
・気の置けない友達ができない…(頑張ってみるんだけど、心が通い合わない)
・学校の教室で一人でお弁当を食べる時間が苦痛
・愚痴を延々と話し続ける友達の話を、苦痛だと思いつつもただただ聞いていた
・周りの友達は自分が好きなこと、やりたいことが色々あってキラキラして見えるけど、自分は自分が何が好きで何がしたいのかわからない
・集団の中にいるとどうして良いかわからず、何となく周囲の雰囲気に合わせて薄笑いを浮かべることしかできなかった
物質的には豊かでしたが…
精神的にはとてもしんどい青春時代を過ごしました。
同年代の「普通」「正常」に見える友人たちの中で過ごすうちに、
「恐らく自分には何らかの精神的な欠陥があるのだろうな」
と思うようになりました。
その欠陥が何なのかわかりませんでしたが、
欠陥があることに気付かれないようにしよう、と思っていました。
そのために「普通」の人が様々な場面でどう振る舞うのか、
観察して、それを再現しようとまでしていたこともあります。
今から振り返るととても痛々しい努力であり、
その当時の心細かったであろう自分自身を抱きしめてあげたいですね。
でも残念なことに、
「自分の気持ちは"無くなって"なんていなかった」
「自分らしさってこんな感じなんだ!」
「人と関わって自分の感情を表現するのって楽しいな」
そう思えるようになったのは、
30代に入ってから(気付き)、30代後半になってから(生き生き)
でした。
当時の私に起きていたことが何だったのか。
どうやって変化していったのか。
そのようなことについて、これから色々と書いていきたいと思います。
もし感想などを頂けるととても励みになると思います。
最後まで読んで下さって、有難うございました。