話上手ってなんだろうと考えてみました

話上手になりたいんです。それは、誰かとの会話でペラペラと話せるようになりたい、ということではないんです。“1人語り”のときに、もっと上手に話せたらいいのに、と思うんです。

高校や大学で授業を持っているので、生徒の前で話すことがあります。講演を依頼していただいて、登壇してお話しすることがあります。雑誌やラジオなどの取材を受けることもあります。またこんな自分ですが、仕事ではプロジェクトのリーダー的なポジションになることが多いので、打ち合わせなど要所要所で、メンバーの前で大事なことを話さなければならないこともあります。
そんなときに、ほぼ毎回思うんです。「あー上手く話せなかった」と。

「平井さんって、人前で話すのが上手いですよね」と、周りにはよく言ってもらえるんですが、「あ、ありがとうございます」と答て、実のところ本人はあまりピンときていなかったりします。
周りの評価と、自分がこうなりたいという理想とのギャップがあるんでしょうね。今日は上手に話せたな、と思えたことなんて一度もありません。

この人話上手いな、と思う人はいます。ラジオをよく聴くんですが、オールナイトニッポンのオードリー若林さんは、語彙力と話の構成がすごいなぁと思います。TBSラジオのハライチ岩井さんもそう。
若林さんは実は言葉が丁寧だし、岩井さんは想像力がすごい。そしてあたりまえだけど、話が面白い。そういえば、2人ともネタ書くし、執筆もしていますね。書く人は話すのも上手いのでしょうか。
そういえば直木賞作家でもある又吉直樹さんも、テンポはゆっくりですが、説得力のある引き込まれる話し方をしていますね。例えがお笑い芸人ばっかりですが。

「これを読めばアナタも話上手に!」そういう本を買ったことはないですけど、本屋でパラパラとめくって立ち読みしたことはあります。「話上手になるには、まずは聞き上手になりなさい」「話題のストックを増やそう」とか、だいたいそんなことが(たしか)書いてありました。
これ、自分が思う話上手の理想と何か違うんですよね。この本に書いてあることが実践できたとして、人との会話は弾むかもしれないけど、“1人語り”を上手くなりたい身としては、そういうスキルを求めているんじゃないんです。

じゃあ、“1人語り”が上手い人と自分の差はどこにあるのか。色々と考えた結果、“頭の中で考えていることを100%で出力できる” 人こそが、理想の話上手なんだと、今のところ考えるようにしました。
さきほど書いた3人のお笑い芸人も、きっとそう。頭の中で思ったことを、どんな言葉を選んで、どんな構成で、どのくらいの声の大きさとスピードで話せば、聴いている人にとって面白くわかりやすく伝わるのか、ちゃんとわかっているんじゃないかと思います。
これ、物凄いことですよね。頭の回転半端ないんでしょうね。

ところで、口下手だけど話上手な人いますよね。口達者だけど話が下手は人もいます。口数が少なくて話上手な人、これもいます。自分は、どうだろう。口達者でもないけど、口下手かと言われたらそうでもないし。口普通で話下手かな。この辺りも、また考えてみたいところです。

みなさんはどうなんでしょう。考えていることが、100%の言葉として口に出せていますか?


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