【風呂酒日和65-2】 素揚げや(すあげや)

【風呂酒日和(フロサケびより)】
どこかで銭湯を見つけると、つい寄り道したくなる。
銭湯から出ると、つい一杯飲みたくなる。
そんな私がふらりと立ち寄った、心と体とお腹を満たす、銭湯と居酒屋をまとめたマガジン。

【風呂酒日和】〜ついでのお風呂、のついでのお酒〜｜日野笙 / Sou Hino｜note

旭湯を出た私は至近で狙いを定めていたお店に向かう。

が、ずもーん。
店が向こう側に見える横断歩道の前でがっかり。
目指してたところが閉まっていた。
お魚がおいしいと書いてあったのだが、残念。
そこから続く商店街と掲げられた道もなにやら暗め…。
さて、どうしよう。

仕方がない。ここに行ってみよう。
私は横断歩道を渡ったすぐ目の前のお店に目をつける。
仕方がないなんて言っては失礼だが、その看板には何やら揚げ物っぽい文字。あまり揚げ物ラバーではないものの、空腹でもう他を探す気がなくなってしまったのと、店の前のA4の紙にわたしは目を奪われてしまったのだ。

平日限定、刺身三点盛り限定10食、税込100円。
え、なにこの素敵な呪文。
1000円じゃなくて100円？
こういうのについつい釣られてしまうのが私の悪い(?)癖である。
しょうがないじゃん、お刺身好きだし。お安いのも好きだし。

そんなわけでフラフラと吸い込まれるようにお店へ入店。
店内には静かめにテレビの音が聞こえている。
少し早い時間だからか、お客さんはゼロ。
ふむ。いつもはここでおや、大丈夫？なんて思うところだが、今日の私はニヤリとする。
じゃあ多分、お刺身、まだあるよね？よねよね？