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今年の16本目

今年の16本目、THE FATHER、観ました。

認知症を患った主人公が自分の目の前で起きている出来事と自分の記憶が食い違う世界に迷い込んでいく様子を描く映画です。

観客には客観的に映画を眺める視点が与えられず、現実と思えたシーンが次の瞬間には疑わしくなります。だから主人公だけでなく観客も混乱し、戸惑います。

これがスリラーやミステリーの映画ならば、最後に謎解きがあって一件落着、主人公も観客も安心して日常に戻ってゆきます。でも、この映画にはそれがない。

「何が起きているの?」という混乱と戸惑いのまま映画は終わり、主人公と観客の日常が続きます。今、世界では5,500万人が認知症を患っている、と聞きます。

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皮膜
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