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今年の26本目

今年の26本目、DE SON VIVANT、観ました。

「執着する何ものもないといった虚無の心では人間はなかなか死ねないのではないか」と三木清は、いいます。「執着があるから死に切れないのではないか」。

私たちは、そう考えます。でも彼は、いいます。「執着するものがある者は、死後自分の帰ってゆくべきところをもっている」。そういわれれば、心もとない。

この映画でも、死を前にした主人公は、「何も成し遂げていない。誰も幸せにできていない。自分が死んでも、世界に何の影響もない」と死を恐れます。

ドクターは、愛する人、だけど人生に置き去りにしてしまった人に伝える言葉を彼に授けます。その言葉は、「伝わった」のか否か。解釈は、人それぞれです。

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皮膜
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