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最果タヒ展
今日は念願の最果タヒさんの展示に行ってきた。
場所は大阪の心斎橋パルコ14階のパルコイベントホール。
あんなに詩や文字と触れ合うことは初めての体験だった。展示スペースはあまり広くはなかったはずだが、約1時間、詩の世界に浸ることができた。
美術館の絵とは違い、詩そのものにアナログ要素はなく、パソコンで打たれた文字であるが、画面で見るのではなく、物体として見ることの意味が感じられた。
モビールに吊るされた詩たちは、両面でそれぞれ違う詩の一節が書かれており、片面は白地に黒文字、もう片面は黒地に白文字。
モビールは、人の頭や肩が当たってしまう位置まであり、展示物である詩に触れないように、避けながら進み、詩と触れ合う。
そして、私たち鑑賞者が通る風で揺れ、回転する。
詩がゆらゆら揺れ、詩の一節がひっくり返るたび、違った見え方になり、新しい詩が生まれる。
詩はもちろん、リアルタイムでしか見られない展示方法に感動した。コロナウイルスの影響でオンライン展示なども増えたそうだが、それでもやっぱり、展示は生であることに意味があると改めて感じ、自ら足を運び、お金を払い、空間を楽しむことに価値が生まれると思った。