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君はソープベリーを知っているか?


10年以上は前だったか、私の敬愛するリアルな友人から

「石けんのように泡立つ実があるんだって」

という話を聞いていました。

彼女はパートナーのお仕事の都合で、世界各地を住み歩く日本人。
多分まだスリランカにいると思うけど、オーストラリアで暮らしていた頃に、私の作ったウェブサイトを見て、私たちの職場を訪ねてくれて仲良くなった。

感覚が近いご家族だなというのはすぐにわかって、会うだけで嬉しくなっちゃうような人で、彼女から

水だけでも洗浄力はあるんだよ」

という話を聞いて、とても共感した。

普段、ガッツリ洗剤を使ってますが、それでも、洗剤に頼りきりの生活は、手に入らなくなった時にパニックになりそう。

だから、とりあえず水があれば大丈夫、という彼女の話に希望の光を見た。


そんな彼女から聞いた、ソープナッツ (Soap berry) という存在。
ずっと気になっていたけど、でも気になるなぁで済ませていた。

ある時、プラスチックの洗濯バサミとお別れしたくて、見ていたエコショップのサイトにそれはあった!

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こちらのスーパーでは見かけない酸素系漂白剤と、バラ売り野菜を買う時に使うネット、洗濯の香りづけ用エッセンシャルオイル(ランドリーリキッド)も一緒に買ってみた。

初めて手にするソープナッツ
乾燥してるけど、表面は触ると粘着性。匂いも少しあるが嫌なものではない。

一緒についてきた布製の巾着に、5粒ほど詰めて洗濯機に放り込めば良いらしい。水温は高めの方が効果的。

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私は洗剤ブーストとして「洗濯マグちゃん」をいつも放り込んでいるので、

酸素系漂白剤
ソープベリー
洗濯マグちゃん
ランドリーリキッド

で洗濯してみることにした。

洗濯マグちゃんだけの時よりは、洗い終わった洗濯物からナッツな雰囲気が漂う。(気持ちの問題か?)

洗濯は適当にまとめ洗い派なので、時々ランドリーリキッドでも対応できてない臭いが残ることはあったし、白いものはかすかに茶色がかったりした。なので、

「エコだし絶対おすすめ!」

と言う気はないけど、敏感肌で刺激の少ない洗剤を探している方や、排水にケミカルを流したくない方にはご案内したい。植物なので使い終わった皮は、庭に捨てても大丈夫。


ちょうど良い機会なので、ソープナッツについて少し調べてみた。

なんと、日本にも自生するムクロジという植物で(羽子板の絵に書いてある羽根の植物だとか)、「延命皮」と言う名の漢方薬でもあるという。

ソープナッツを水で煮沸してできた溶液は、洗濯、掃除、お風呂のお供にも使える。ただし酸性なので目に入ると痛い。

ナッツそのままを洗濯機で回すより、抽出液にした方が使い勝手は良いかもしれない。

常々思ってきたが、ベーシックな石鹸があれば、基本的に何にでも使えるんじゃないか。

アルカリの汚れ(尿、水あか、石けんカスなど)、酸性の汚れ(皮脂、油汚れ、食べこぼしなど)という違いがあるので、それにはクエン酸(酸性→アルカリ汚れに)と重曹(アルカリ性→酸性の汚れに)で対応すれば良いと思う。あとは好みの問題。

ソープベリーの場合は酸性に傾いているので、そのまま体を洗うのもよさそう。

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実際に昨日、体を洗ってみた。

私が使ったのは、煮出した抽出液ではなく、ただ水につけて何日か寝かせたもの。ちょっと濃いめなので、ダイソーのほいっぷるんで泡立てると、硬くしっかりとしたものができた。
(抽出液のレシピは15粒で1.5から2リッター。私が水につけたものは15粒ほどで250ミリリッター程度)

普段たいして汗をかかない生活なので、軽く洗い流してくれるこれはちょうど良い。みんなでみらいをの米ぬか酵素クレンジングも好きだけど、匂いが少し残る時がある。ソープナッツは、ほのかなリンゴ酢系の匂いがあるが、流すと全く残らないので良い。

次回は煮出してみようと思う。


<おまけ>

オーストラリアの先住民、アボリジナルの人が使ってきたSoap Bushというものがある。こちらは葉っぱを水と一緒に揉みしごくと、泡がどんどん出てくる。探せばそこら辺にある植物らしいので、いつか探索してみよう。

こういったものの共通キーワードは「サポニン」。

石鹸を作る時に、油をアルカリ化させることを日本語では「鹸化(けんか)」と言い、英語ではSaponification (サポニフィケーション)と言う。

サポニンは紅茶などにも入っていて、ペットボトルのお茶が泡立つのはサポニンの仕業だとかなんとか。洗剤が残っているわけではないようです。





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ひなた とりこ
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