きゅうりは本当に【世界一栄養がない野菜】なのか
夏に旬を迎えるきゅうり。
きゅうりが安くなると嬉しいという主婦は私だけじゃないはず。
とれたてのきゅうりは、冷やしてそのまま食べても十分おいしい。
しかし、「きゅうりには栄養がない」というイメージが定着してしまっているのはなぜだろうか。
この記事では、そんなきゅうりの汚名を返上するべく、
「きゅうりには栄養がない」という噂の真実
本当のきゅうりの栄養とは
おいしいきゅうりの見分け方
きゅうりの栄養を逃さないレシピ
について書いてみたい。
「きゅうりには栄養がない」という噂の真実
「きゅうりは世界一栄養がない野菜としてギネスブックにのっている」
こんな噂を聞いたことがあるかもしれない。
これこそが、実は誤解なのだ。
実はきゅうりが持っているギネス記録は、正しくは「Least calorific fruit」で、直訳すると、「最もカロリーが低い果実。」
確かにカロリーも栄養のひとつである。
しかし、これが間違って解釈され、「きゅうりには栄養がない」というイメージが定着してしまったのだろう。
(ちなみに、きゅうり1本分のカロリーはおよそ14kcal。10本食べてもコンビニのおにぎり1個分にも満たないカロリーである。)
本当のきゅうりの栄養とは
ではあらためて、「世界一カロリーがない果実」であるきゅうりには、どんな栄養があるのだろうか。
ここで、きゅうりに含まれる栄養素を見てみよう。
比較対象は、野菜の王道「キャベツ」にしてみた。
きゅうりに多く含まれるカリウムは、ナトリウムの排出を促し、血圧を調整したり、むくみの解消にも効果がある。
また、免疫力を高める働きのあるβカロテン、美肌に欠かせないビタミンC、腸内環境を整え便秘を予防する食物繊維も比較的多く含まれている。
またきゅうりに含まれている「ホスホリパーゼ」という酵素は、脂肪を分解しダイエットに効果があるとして最近注目を集めている。
実際のところ、きゅうりのおよそ95%は水分で構成されているため、「きゅうりは栄養満点の野菜だ」とは言いがたい。
しかし、これを見る限り、少なくとも「世界一栄養がない野菜」と言われる筋合いはないだろう。
おいしいきゅうりの見分け方
きゅうりへの誤解が解けたところで、ここでは八百屋やスーパーで、おいしいきゅうりを選ぶポイントについて書いてみよう。
きゅうりは身が引き締まっていて固く、緑色の濃いものを選ぶと良い。
またチクチクとした尖ったイボは新鮮さの証だ。
たまに曲がったきゅうりが売られているが、味や栄養に差はない。
むしろ安く手に入ることが多いので、見かけたらぜひ買ってみてほしい。
きゅうりの栄養を逃さないレシピ
きゅうりに含まれるカリウムやビタミンC、ホスホリパーゼといった酵素は熱に弱いため、きゅうりの栄養を逃さずとりたいのであれば、加熱しないで食べることをおすすめする。
ここでは、スペイン生まれの冷製スープ、「ガスパチョ」のレシピを紹介しよう。
ガスパチョといえばトマトが定番だが、きゅうりのガスパチョは見た目にも爽やかで、いかにも夏らしい。
お客様のおもてなしに、こんな料理が出てきたらきっと一目置かれそうだ。
きゅうりは栄養がある野菜
きゅうりにはカリウムやビタミンC、食物繊維など、体に必要な栄養が含まれていることがお分かりいただけただろうか。
「子供がきゅうりしか食べない」と嘆くことなかれ。
今日から「野菜を食べて偉い!」と自信をもって褒めてあげて欲しい。
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