【ポエム】〜無の住人〜
「眠り」
それは安息
「眠り」
それは逃避
なにもかも禁じられ
縛られた人生を
生きる苦しさ
もがいては潰される空しさを
「眠り」の中では
すべて「無」になる
私の人生を縛りつけるあの人でさえも
眠りの世界までは
土足で踏み荒らすことはできはしない
あの人のいない場所
何の気持ちもない場所
生きることも
死ぬことも
許されないならば
命を燃やすため
備えられたこのエネルギーを
垂れ流し
尽きる日を静かに待ち続けよう
眠りの中
私は「無」の世界の住人となる
まるでこの世で「死」を
味わっているようだ