うつ病との向き合い方
うつ病と私は、ひとまとめにして言っているが、その中でもいろいろな病状があり、診断名が複数あることも普通の事である。メンタルクリニック等に通院されている方でも、短期間で寛解された方や、通い始めてまだ半年以内の方などを除くと、ほとんどの方が、精神障害者手帳というものを申請してそれが通ると障害者として扱われるようになる。就労に関することもあるし、細かい事を言うと公共の施設等が無料で利用できたり、割引されることもあるのだ。しかし、世間の目は精神障害者に対しては厳しい面も多い。
何かおかしなことをするのではないかとか、話がまともに通じないのではないかとか、逆にうつ病の症状が軽いかほとんどないのに、それで生活保護を受給する人間も現実としては存在するからだ。つまり世間では、本来なら該当するはずはないのに生活保護や障害年金等の税金を使って生活していることに違和感を持っていたり、急に犯罪を犯すのではないかと心配される方もいるのだ。
精神障害の等級は1~3級に分けられているが、級が上だからといって必ずしも症状が重いという訳でもない。等級は医師の診断書に基づき決定されるが主治医のさじ加減という所も多少はあるのではないかと思う。等級にかかわらず本当に日常生活が困難になるほどの苦しみを味わい、そこから抜け出せずにいる人が大勢いるのは事実なのである。
私は未だ社会復帰は出来ておらず、今のところその見通しも立っていない。だがTwitter等で交流を持った人たちを見ると、しっかり社会復帰してお仕事をされている方や、学校に通われている方が多くいることに驚いた。そんな現実を見ると非常に自己嫌悪に陥ってしまい、周りの目が気になってきてしまうのだ。周りのみんなが「あいつは何をやっているんだ」「ただ怠けているだけじゃないか」「気の持ちようなんだから最低限の仕事をしろ」等々、私が今まで言われてきたことも含め、周囲が私に対してそう言っているように感じてしまう。そう感じると心の中がまたざわつき始め体調が悪くなり、また悪いループに入り込んでしまうのだ。
精神障害を持っている方でも、外ではなるべくそれを出さないよう頑張っていたり、自分に出来る精一杯を出し切っている人もいるが、それに対する世間の目は未だに冷たいのは、どうにか解決できないのだろうか?もう少しでもいいから精神障害に対する理解を深めてもらう必要を感じる。
そして私自身も、無意味な自己嫌悪に陥るのではなく、もっと前を向いていかなければならない。わたしも精神障害者で生活保護受給者だが、子育てをしている一人の父親でもある。いい生活をさせてあげることは出来ないが、どうにか最低限の生活はさせてあげたいと思っている。精神障害を持つ親がいることで子供に悪影響を与えてしまうのは親としての本意ではなく、障害を持っているから駄目だとおもわず、それに対する理解がないから駄目だとも思わず、一つ一つ前へ前へと進んでいく努力をしていきたいと思う。