マガジンのカバー画像

リハ塾マガジン

臨床で感じるなぜ?を解決し結果を出したい人のためのWebマガジン。 機能解剖、生理学、病態やメカニズムの理解、そこから考えられるアプローチを学び、より臨床で使える形で知識を提供し…
臨床に関するコンテンツがほぼ毎日配信されます。初月は無料で購読できます。 1000以上のコンテンツ…
¥500 / 月 初月無料
運営しているクリエイター

2021年10月の記事一覧

股関節を安定させるための大腰筋~臨床的のポイント~

リハ塾の松井です! 関節が安定していることで、私たちは歩いたり立ったりすることができます。 家を建てる際に地盤がしっかりしていないと、その上に建つ家は不安定になってしまいますよね。 歩くなど抗重力位での活動を考える上で、股関節という土台がしっかりすることでその上に位置する体幹の安定性に関わってきます。 体幹が不安定なので腹筋しましょう!背筋鍛えましょう!では短絡的すぎます。 家がグラグラと不安定な状況で家を何とかしようと考えるのか、地盤から見直すのか。 どちらの視

臥位による評価のメリット・デメリット

リハ塾の松井です! 今日は臥位における姿勢の評価方法を解説します! 最近では、と言うか昔からかもしれませんが、リハ室に連れてきてとりあえず寝かせるみたいな風潮が指摘されています。 ですが、臥位には臥位なりのメリットもあります。 もちろん、立位や座位の評価をすることも重要ですが、今回は臥位に絞ってお伝えします。

大腿筋膜張筋の代償運動を抑制するために必要なこと

火曜日ライターの松井です! 股関節疾患、あるいは股関節以外の下肢の障害において個人的に多いと感じるのが、大腿筋膜張筋(Tensor fasciae latae:TFL)の過緊張によるマッスルインバランスです。 TFLは股関節屈曲・外転・内旋に作用する股関節屈筋群の1つですが、屈筋群においては腸腰筋が機能低下に陥りやすく、TFLに代償的な過緊張が認められやすいです。 腸腰筋はいわゆる股関節のインナーマッスルの1つで、腸腰筋とTFLのマッスルインバランスにより、変形性股関節

スクリューホームムーブメントの考え方

リハ塾の松井です! 今日は膝関節におけるスクリューホームムーブメントについて。 膝は屈曲、伸展だけでなく、わずかに回旋の動きも入ることで、自然な動きを作り出しています。 つまり、回旋の動きが制限されていることは、膝関節運動が破綻しています。 そんなスクリューホームムーブメントについて詳しく解説します。

痺れに対する臨床的なアセスメント

リハ塾の松井です! 坐骨神経領域の痺れや痛み、足底の痺れ、手指の痺れなど、末梢神経の影響が疑われるこれらの症状は臨床的にも非常に多い訴えだと思います。 ただ、痛みと同様に痺れも患者の主観的要素が強く、目に見えないですし、改善もしにくいので、痛み以上に厄介な症状だと個人的には感じています。 何か背景に原因となる要因がはっきりしていれば解決もできるかもしれませんが、原因がはっきりしていない症状は中々改善も難しいですよね。 そんなはっきりしない症状の原因の1つに末梢神経の滑

姿勢・動作から考える疼痛の評価

リハ塾の松井です! 姿勢や動作を改善していくことを考える時、何を指標に改善していきますか? 疼痛や機能障害があるとそこを指標に考えていくことができます。 ただ右側の肩甲骨が下がっているから、骨盤が左に回旋しているから、これで正中位に修正していくことが果たして本当に良いのかは分りません。 疼痛や機能障害から姿勢や動作をどのように考え、改善していくかの1つの例を開設していきます。

痛みのメカニズムと徒手療法の鎮痛効果【効果を最大限発揮するための工夫】

火曜日ライター松井です! 臨床では痛みに関する訴えを必ずと言っていいほど聞くと思いますが、徒手療法だけで痛みを何とかしようとしていませんか? もちろん、徒手療法で解決できる痛みもあります。 ですが、痛みは膝とか肩、筋肉や関節などの局所で起こっているわけではなく、局所に加わる刺激が脳へ伝わって、それから痛みとして出力されます。 だから、「痛がるほどの所見はないのに…」という場合でも強く痛みを訴えることがあるんですね。 これを理解するには、基本的な痛みのメカニズムと脳と

股関節前面の疼痛評価【骨盤の動きに着目して】

リハ塾の松井です! 股関節を屈曲した時や歩行時の股関節伸展時、股関節の前側が痛いという症例いませんか? ものすごく数が多いわけではないですが、一定数このような訴えをされる症例はいると思います。 そこで、今日は股関節の前側の痛みにおいて、簡単にできる評価とアプローチについて解説します。 今回は主に股関節屈曲した時の痛みに焦点を当てて解説しています。

足底の痺れに対応するには?

リハ塾の松井です! 「足の裏が痺れる…。」 臨床でこんな訴えを聞いたことありませんか? すごく多い訴えというわけでもないですが、少なからず悩んでいる方はおられますし、それが問題となって歩行能力やADLに影響が出ている方もおられます。 糖尿病やヘルニアなど、疾患によって原因は様々ですが、そういった疾患がなくても痺れがある方もおられます。 ヘルニアなどの疾患があったとしても、必ずしも疾患由来の痺れだとも限りません。 痺れというと苦手意識のあるセラピストも多いかもしれま

頚部の筋肉に対するアプローチ

リハ塾の松井です! 今回の内容は主に軟部組織に対するアプローチとして、特に重要だと思われるポイントを中心に解説します! 頚部は姿勢による影響を受けやすい部位でもあります。 姿勢は人それぞれ違うので、当然頚部へ及ぶ影響もそれぞれ違います。 なので、きちんと頚部の評価をした上で介入するべきです。 今回は頚部において影響を受けやすい軟部組織のアプローチを各組織ごとに解説します。

肩甲上腕関節を求心位に保つには?

火曜日ライターの松井です! 肩関節のリハビリをしていると、ほぼ確実に遭遇する悩みがあります。 それは「挙上90°を超えられない」こと。 肩関節の動きを出すには、肩甲上腕関節を求心位に保ち、その上で筋出力を発揮することが必要です。 ですが、機能障害がある症例では、求心位に保ったまま挙上することが難しく、肩甲帯の挙上や体幹の伸展・回旋などの代償動作で挙上しようとする場面が多々認められます。 そんな時、個人的に重要視しているのは、下垂位での外旋と四つ這いやパピーなどの荷重

obligate translationを作り出す肩後方筋群の柔軟性

リハ塾の松井です! 肩関節の可動域を獲得するにあたり、しばしば問題となるのが肩後方の筋群の柔軟性低下です。 後方の筋群と言うと、棘下筋と小円筋が主な制限因子として位置しています。 後方筋群の柔軟性低下は骨頭を前方偏位させ、関節適合性を低くするため、可動域制限のみならず、筋出力の低下にも大きく関与します。 そこで、今回は後方筋群の機能解剖からそれらの制限を解消するための治療戦略を考察してみましょう。

【肩関節リハ】筋肉への介入で変化がないなら滑液包に着目しよう

リハ塾の松井です! 肩関節のリハビリにおいてこんな悩みありませんか? ・中々可動域が改善しない ・リラクセーションやストレッチをしても痛みが軽減しない ・運動療法をしても筋出力が向上しない 運動療法としてカフエクササイズや可動域制限がある方向へのストレッチや関節運動などはすると思いますが、それでも変化に乏しい症例も多いです。 もし、筋肉や関節運動に着目して介入していても変化がない場合、滑液包が問題かもしれません。 今回は、肩峰下滑液包、烏口下滑液包、三角筋下滑液包の

膝の前後面の痛みにおける介入ポイント

リハ塾の松井です! 膝の痛みは臨床でもよく聞く訴えの1つですが、どれだけ解剖学や運動学を学んでも実際に徒手療法や運動療法で介入することが大事です。 知識だけあってもだめで、実行に移し、仮説を検証する作業が大事なのです。 そこで、今回はHow toよりの内容になりますが、膝の痛みおいて僕が実際に臨床で介入することが多いポイントを解説します!