見出し画像

未熟な僕が描く点線

列車が すらりとやって来て
僕の鼻先でドアを開ける

聞いておくれな 車掌さん
人さらいが ここにいる

窓の向こうは暗闇で
映る泣き顔の向こう側だけ
遠い景色が飛んでゆく

こいつはどうにも
気の利いた今日に手を振る悲劇か喜劇

人さらいが ここにいる