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楮畑の記録1: 土と芽
和紙の原料になるのは、楮(こうぞ)という木。
ヤマグワ科。日本在来のヒメコウゾと、大陸伝来のカジの木が交配してできた木です。和紙や太布などに利用され、人間にとっては古来有用な繊維植物のひとつでした。
ちょうど今年は3年目になる畑で、ぐんぐんと楮たちが育っています。記録のために、まずは昨冬から初夏までの写真を上げていきます。
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標高800メートル程の高地にある畑です。楮の苗は、集落で野生化していたものから根っこをもらってきて、栽培を始めました。
楮は、冬になると葉が落ちます。そして、根元から刈った、幹の皮を和紙に利用します。
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このあたり、桜が咲くのは4月半ば以降です。春の花が散り始めたころ、ようやく楮の芽が出てきます。しかし、5月14日頃までは遅霜の影響もあって、順調に育ち始めるのは初夏になってからです。
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まだ幹は細く、ひょろひょろとした姿です。
葉っぱは美しい若緑で、みずみずしい!
放っておくと、すぐにヨモギやブタクサ、スイバなどの雑草に埋もれてしまうので、とにかく草刈りは欠かせない時期です。木だから草よりは強いだろうと、一年草の成長スピードをなめていると、楮はなかなか育ちません。とにかくこの時期ら守ってあげる気持ちでがんばります。
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楮の本領が発揮されるのは、夏の終わりから秋にかけてです。他の草たちが伸びては枯れてゆく中、楮だけがぐんぐんと成長していきます。春から夏の間に、根を広く張って、このときを待ち望んでいたのでしょう。
このまま大きくなれ!楮!