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楮畑の記録2: 夏の世話

時は流れて、8月末。
太陽と雨をうけて、よく育ってきた夏の楮畑。

まっすぐ!
ひとの背丈もこえてきました。

今回は、夏の時期のお世話についてご紹介しようとおもいます。

 よい和紙の原料を作るために、最大の天敵となるのが、ハマキムシと脇芽。
ハマキムシは楮の葉っぱに卵を生んで、孵った幼虫は文字通り葉っぱを糸で巻いて、その中で育ちます。そうして、大きくなるごとに葉っぱを頭から食べて、楮の成長点を食い散らかしてしまいます。すると、楮は一本の長い幹になることができず、枝分かれしてしまい、繊維が採りづらくなってしまいます。

なで、ハマキムシの幼虫を見つけたら、楮畑から叩き出します。


幼虫がついている、、
頭から食われた楮、枝分かれしてしまいました。


それから、脇芽。

どんどんと葉っぱの根本から、脇へ脇へと新しい小さな芽が出てきて、広がろうとします。枝だらけになるのは避けたいです。

一本ずつ、大きな幹、大きな皮にできると、のちのち繊維を採るための作業が楽になるので、なるべく枝は生やさずに育てます。


 脇芽がたくさんつく。



とるべしとるべし
とると、乳液のようなものが溢れ出てきてふさがります。


こんな感じで、2, 3日に一回は楮畑を歩いて、様子をみてます。夏場の暑い日が続くので、できるだけ曇りの日や、仕事帰りの夕方に寄って、お世話しているんです。


手のかかる楮たち


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