マガジンのカバー画像

この街が好き 千住 ❤️

353
千住に関するの記事をまとめました。古くからの文化発信の拠点として、食、銭湯、蔵、古民家、まち、芝居、映像、物語など多彩な記事が集まっています。是非今の千住を堪能下さい。
運営しているクリエイター

#小説

制作日記ーマンガと喫茶店とコメダと千住散策ー

すみません、原稿のいい集中に入ったので、しばらくぶっきらぼうな文章になります💦🙏 ペン作業がそろそろあと少しです💪🔥

『おくのほそ道』イントロ01(ゆるい解説 & 雑記)

 この『おくのほそ道』は江戸時代の元禄15年(1702年)に世に出た紀行文です。俳句が中に入っているのでひょっとしたら俳文として扱ってもいいかもしれません。 「おくのほそ」までが平仮名なのは、中学生の教科書に準拠しています。『おくの細道』のバージョンもありますが、『奥の細道』とは原題に書かれていなかったようです。 「表記なんて、どうでもいいじゃん」  わたしもそう思います。  しかしかつて某公立中学校のテストで『おくのほそ道』以外の表記はすべて不正解にした先生がいらっしゃ

第二章九話 高校三年順子、潜入

―――――――――――――――――――――――――――― 性同一性障害と勘違いして悩む 義理の妹に悩むぼくの物語 第二章九話 高校三年順子、潜入  紗栄子と順子は紗栄子のバイクで来ていた。場所を知っているのは順子なので運転は順子に任せた。順子の借りているマンションは、荒川と隅田川にはさまれた荒川の河川敷側にあった。順子は、墨堤通りを走った。区立千寿小学校前を通り、墨堤通りと日光街道が交差する千住営元町の交差点で、右折して日光街道を走った。日光街道が京成本線の下を通過する手前

2020年下半期に読んだおすすめ10冊

12月のお忙しい時期にアクセスしてくださって有難うございます。キャディのアドベントカレンダーに参加しているのですが、事業や会社の紹介は他の皆さまの記事に詳しく載っているので、完全に個人の好きな本に振り切って書いてみました笑 この記事は、CADDi Advent Calendar 2020の7日目にエントリーしています。 何かと移動の多いこの時期に、皆さまの読書の参考案内にでもなれば良いなと思い、今年の下半期読んだ本の中でのおすすめを10冊ご紹介させて頂きます。 選定ルー

三話 楓ちゃん、なじる

―――――――――――――――――――――――――――― 性同一性障害と勘違いして悩む 義理の妹に悩むぼくの物語 三話 カエデちゃん、なじる  日本酒を八合飲んだ。ぼくも弱いほうじゃないけれど美久さんは強い。半分以上美久さんが飲んだのだ。いやあ、なかなかスゴイ女の子と知り合った。おまけにヤンキーグループの元総長で、それなのに見かけはギャルの美少女。初日にヤンキーの三人組にぼくは「にいさん」とか呼ばれて。ぼくの人生で画期的だ。世界が変わるような気がする。  切符売り場でど

カフェ物語#13 レコード回る和食カフェ-寛味堂-

朝から雨が降っていた。 雨の日は憂鬱になるが、「ある映画」がきっかけで都内の雨の情景が好きになったのは3年前。 「ある映画」は某有名監督が有名になる前の、あまり日の目を見ていない短編映画だったが、私はその短さの中に凝縮された人間ドラマが好きだった。 そんな雨の日、外に出ることが億劫になることはなく、千住のカフェに訪れた。 木を基調としたお洒落な店構えが特徴的な「寛味堂」というお店。 店舗情報:http://www.kanmidou.com/ 1人で過ごすのには程よ

カフェ物語#9 ディープな街の古民家-わかば堂-

9月の終わり。少し肌寒さを感じ、ジャケットを羽織って家を出た。 今日は北千住のカフェでゆっくりすることにした。あまり馴染みのない土地だけに、どんな様相をしているのか気になる。 私はカフェも好きだが、カフェのある街が好きなのだ。 お目当てのカフェは北千住駅から出て2分程度のところにあるらしいが、始めは少しだけ迷ってしまった。 北千住は個店が多く並んでおり、昼からもランチを提供するお店で賑わっている。道が入り組んでいたため、迷いがちになるのが注意。 ようやくお目当てのカ

9月4日

打ち合わせで北千住へと向かうべく千代田線に乗る。友達が「好きな子の名前の入った駅を見ると胸がきゅっとなる」とか馬鹿げたこと言ってたな。いつの間に目的地を過ぎ綾瀬駅に停車していて、慌てて電車を降りる。不覚にも、今は呼ぶことのない懐かしい一文字が、しっかりと目に焼きついてしまった。 #小説 #日記 #恋愛 #ショートショート #短編小説 #超短編小説

石川悌二著『近代作家の基礎的研究』(1)―森鷗外と谷崎

『幼少時代』との答え合わせができる本石川悌二著『近代作家の基礎的研究』は、著者が東京公文書館に勤務しながら、膨大な資料の中から近代作家の足跡をたどり、資料と共に発表したものです。ここに取り上げられる近代作家(森鷗外・夏目漱石・尾崎紅葉・泉鏡花・樋口一葉・谷崎潤一郎)には大きな共通点があり、私などはそこに何らかの意図を想像したりしてしまうのですが、この本を読むにあたっては、谷崎についての『幼少時代』の記述との違いのチェックから始めました。 『幼少時代』についてはかねてから随筆

北千住

今日はチャリで北千住の河原まで行った 河原というか土手だ。荒川河川敷というのだろうか、遊歩道が整備されていて、野球のグラウンドなんかもぽつぽつある けっこう人がいた。みんなそろいもそろってハアハア苦しそうにランニングしている。楽しいか? 到着して一息着いてベンチに座っているとベンチがガタガタ揺れだしたので慌てて降りた。 ベンチはそのまま四足歩行動物のように川に向かって歩いて行った。 自殺願望があったらしい。 あやうく心中する所だった。 ベンチは河岸ギリギリで少し