カフェ物語#13 レコード回る和食カフェ-寛味堂-
朝から雨が降っていた。
雨の日は憂鬱になるが、「ある映画」がきっかけで都内の雨の情景が好きになったのは3年前。
「ある映画」は某有名監督が有名になる前の、あまり日の目を見ていない短編映画だったが、私はその短さの中に凝縮された人間ドラマが好きだった。
そんな雨の日、外に出ることが億劫になることはなく、千住のカフェに訪れた。
木を基調としたお洒落な店構えが特徴的な「寛味堂」というお店。
店舗情報:http://www.kanmidou.com/
1人で過ごすのには程よい広さと空気感だった。店内には洋画のレコード音楽が流れており、ある人は読書に没頭し、ある人はスマホを触り、そしてある人は食事を楽しんでいた。それぞれの過ごし方を時間を忘れて楽しめるのがこのカフェの強みかもしれない。
和食カフェらしいのだが、専らカフェではスイーツを食べる私は「キャロットケーキ」と「無花果と紅茶のチーズケーキ」飲み物に「カモミール」を注文した。
物腰柔らかい女性スタッフが多く、居心地の良さを感じたのはその部分も大きい。
ケーキが来るまで時間はさほどかからず、丁寧な接客で私の前にケーキと紅茶を置いてくれた。
ケーキはご覧のように綺麗に整えられており、このカフェの質の良さを感じれた。
カモミールも肌寒い雨の日にはちょうど良い暖かさを長時間維持できるような器で提供された。色も鮮やかだ。
ここのチーズケーキはどちらかというと甘さが濃いもので、しっとりとタルトも相まって女性には人気が出そうな味かもしれない。
キャロットケーキは生地がしっかりしていて、食べ応えがあった。まさに和風カフェに適したケーキだ。
店内のレコードは、洋楽のゆったりとした曲からジャズ系の音楽に変わった。ここは夜も経営しているらしい。ゆっくりとした大人の時間を過ごしたい人にはオススメのお店だ。
店を出る頃には雨が小雨になっていた。
千住の街は賑やかで、雨が降っていても人通りは多かった。そんな人気の街千住の隠れ屋的空間として、これから初めて訪れる人は利用してみてはいかがだろうか?
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