『いただきます』という素敵な日本語を大切にしたい
こんにちは。
黒毛和牛生産者と消費者を繋ぐカットマン 田中英樹です。
しばらく更新してませんでしたが、先日日本経済新聞社主催のAG SUM(https://agsum.nikkeineon.jp)で行われたパネルディスカッションをオンライン視聴しました。
そこで感じたことや先日初めて田植えを行った感想などを今日は書いて行こうと思います。
日本の年間食品廃棄量について
皆さまは日本で年間どのくらいの食品ロスがあるかご存知でしょうか?
年間600万トンになります!
その量がどのくらいか想像もつかないと思いますが、東京ドーム5杯分とも言われています。そして、その半数は家庭からでる食品ロスです。
なぜこんなにも食品ロスが起きるのか?
飽食でなに不自由ない生活が送れる日本において、大切な『命』を頂いて我々は生かされているということを忘れている点、生産者の想いや苦労が分からず(見えてない)点がこれだけの食品ロスに繋がっていると思います。
産直サイトが解決するのか
今、産直ECサイトが急速に伸びていると思います。生産者の顔が見え、市場では買い叩かれる作物も価値をつけて販売できる点においては良いと感じます。
しかし、『食べチョク』『ポケットマルシェ』などの日本最大の産直ECサイトに続けと色々な産直サイトが立ち上がることで、結局のところこれまでの価格競争をネット上に移しただけのようにも個人的には感じてしまいます。
産直ECサイトが食品ロスを劇的に改善するものではないですが、生産者と直接繋がることで、自然の力には及ばない環境下で作物を育てる苦労などを知ることが出来て『食』を大切にする気持ちが芽生えてくるのかもしれません。
産直ECサイトでの出会いを通して、実際に農業、漁業の体験をする環境整備がこれからはとても重要だと感じます。
畜産において防疫の観点からなかなか牧場見学などが難しく、これまでかなり閉鎖的な部分がありました。しかし、今後はSNSなどをうまく活用して多くの人に伝えることが重要であり、その一部を私がカットマンとして生産者と消費者を繋ぐ役目を担っていきたいと考えてます。
実際に田植えを経験してみて
私は東京で生まれ育ち、今年佐賀へ越してきて初めて田植えを経験しました。
植えたのは牛の餌となるイネWCSという品種になります。
苗を事前に育成させて(豆苗みたいなイメージ)機械で田植えをします。各田んぼで土壌の質が違い、舗装された道をまっすぐ走ることは簡単ですが田んぼの中をまっすぐ走るのは容易ではないです。
↓苗を育成させているところです。
技術もしかり、天候によっても左右される農業。自然の力には勝てないため、うまく付き合う中で生産していく苦労は凄いと体感しました。実際に経験することで食の『命』を大切にしようと思うようになるなと強く実感したので、今後の活動に活かしていこうと思います。
ばっちり日焼けもしました!笑
また、今回GPS付きの直進アシスト田植え機に試乗しました。『スマート農業』と叫ばれている点についても次回書いて行こうと思います。