一度転ぶと起き上がるのは難しい 22.5.30
まず最初に。
これは非難でも批判でもない。
僕も登録している「ソナ●ズ」という小説登録サイトが(もう伏せ字付ける……)、突然このような告知を発表した。
「プレミアム会員の料金は、月額1980円(税込み)となります」とのこと。
その特典は、現在のところ
・もらった文いいねが消えることなく、本文を自由に編集できます
・他の人が取得していない限り、好きな文字列を使った専用URLを発行できます
・「1日に1作品まで」という投稿制限がなくなり、1日に何作品でも投稿できます
・本文の字数上限が3万字から10万字に引き上げられます
・広告が非表示になります
である。それ以外に発表されていない。
根本的なことを言うが、「ソナ●ズ」はそこまでの価格設定が受け入れられるほどの人気サイトだろうか。
ちなみに、この金額は、noteで掲載している「マシ●マロ式小説の書き方」の有料マガジンと同額の設定である。
この価格設定について、匿名メッセージサービス「マシ●マロ」(以下同社と呼ぶ)はこのように語っている。
「(注・月額)1,980円を払えるほど強い動機を持った人にだけ届けたいのです」
僕の感覚では、月数本の記事(最も少ない時は月2記事)がアップされるマガジンの値段としてはやや強気に思える。もちろん、過去の記事がすべて読み放題になるので、それを考えあわせればまだしも――ではあるが。
だが、「ソナ●ズ」のプレミアム会員特典は、他の同種のサイトでも見られ、かつそのほとんどが無料で使える内容である。
もともとツイッターおよびnoteにて小説の書き方マニュアルを掲載していた同社は、昨年秋、「ぶっちぎりでフィードバックが届く小説サイトを近日リリースします」とかなりの煽り方で、同社の新しい小説サイトを紹介する。
そして、満を持して、2021年12月、「ソナ●ズ」がリリースされる。
しかしながら、その仕様についてユーザーから少なからずの不満が寄せられた。
僕も、ここでこのような感想を書いている。
いわゆる「炎上」の結果、同社は謝罪を発表している。
ここにも掲載されているが、サブスクリプション(定額課金制)への強いこだわりがうかがえる。
さらには長い字数を割いて、「小説投稿サービスの発展に繋がる唯一の道」とも結論付けている。
僕個人としては、なぜこのような結論になるのかよく理解できなかったが、これまでの「中の人」の情熱からして、即座に改善していくのだろうと思っていた。
ところが、これを境にめっきりとnoteでの有料マガジンの記事数が減っていく。今年に入って、記事数が月二桁を超えることはなく、今月に至っては、現時点で1記事しか掲載されていない。(※このあと最終日ギリギリに記事をアップして、ようやく2記事)
そこへきての、突然の「ソナ●ズ」のプレミアム会員特典発表、である。
あの「おわび」に書かれていたことはいったい何だったのだろう。
ここからは一個人の勝手な感想だが、某天モバイルの「0円廃止騒動→炎上」と重なる部分がある気がした。
そもそも営利企業なので、商品の価格設定をどうするかは自由だし、むしろ0円でずっと使えること自体がおかしかった。
ただ、その部分を煽りに煽った末、「ぶっちゃけ0円でずっと使われると困る」と、赤字? の原因を客のせいであるかのように言ってしまったことが、あれほどの炎上と流出を招いてしまったのではないか。
同社の「中の人」も、「ぶっちぎりでフィードバックが届く」と何度も繰り返し、煽りに煽った挙句、ふたを開けて見ると「感想を書いた人だけが同一作者の他の作品を読める」という感想強制機能でした、では炎上しないほうがおかしい。
そこに見え隠れするのは(いや、隠れてすらいないが)、
机上の空論
世間知らず感
ユーザーへの甘え
自己理論のゴリ押し
――などである。
と、ここまで批判めいたことを書いてきたが、これらはそのまま僕自身に当てはまる。
僕は本来小説を書いて販売する立場の人間だが、長期間にわたって、短編・落書きなどを除き、小説を発表していない。
理由としては本当にそのまま、
自分の作品が売れると思っていた机上の空論
世間知らずの価格設定
「いつまでも待ってくれるよね」という読者への甘え
「それでも自分の納得いくものしか書きたくない。下手なものは出せない」という自己理論のゴリ押し
――である。
作品の感想も来ず、売れもせず、道に倒れて誰かの名を呼び続けている状態。
いったん倒れた(コケた)人間が一人で立ち上がるのは難しい。自分が「それほど求められている人間ではない」と気づいてしまったからだ。
それでも立ち上がるかは本人次第。
ちなみに、「ソナ●ズ」の登録は今のところ、解除するつもりはない。その理由もないので。
小説に関しては、「今も書いている」としか言いようがない。
いつもの売れ筋ではないやつを。
えっ
「毎日駄文を書く暇があったら、それを小説に書く時間に充てたらどうだ」?
いや……これは毎日書かないとタヒんじゃうから……。